[30日 ロイター] – 米決済サービス大手のペイパル・ホールディングスは30日、暗号資産(仮想通貨)で支払いができるサービスを開始したと発表した。米国のペイパル利用者を対象に、世界数百万のオンライン事業者で仮想通貨による支払いができるようにした。
ペイパルのデジタルウォレットにビットコインかイーサ、ビットコインキャッシュ、ライトコインを保有する利用者は、これらの暗号資産を決済時に法定通貨に変換し、商品を購入することができる。
今後数カ月以内に世界のペイパル加盟店2900万店舗で利用できるようにする計画だ。
ダン・シュルマン最高経営責任者(CEO)は、サービス開始の正式発表前にロイターに対し「ペイパルウォレット内でクレジットカードやデビットカードと同様にシームレスに暗号資産を利用できるのは、これが初めてだ」と述べた。
ペイパルは昨年10月、利用者が暗号資産を売買したり保持したりできるサービスを始めていた。
米電気自動車(EV)大手テスラも今月、ビットコインによるテスラ車購入の受け付けを開始すると発表した。テスラが決済に使われたビットコインをそのまま保持するのに対し、ペイパル加盟店は法定通貨を受け取るため、価値変動リスクを負わずに済む。
シュルマン氏は「暗号資産が主に資産クラスとしての位置付けから、実社会で多数の事業者において決済に使える正当な資金源になる転換点に来ている」との見方を示した。