米ウォルマートは4月23日、地元特化型SNSのネクストドア(Nextdoor、カリフォルニア州サンフランシスコ)と連携し、近隣住民同士で買い物支援ができるサービス「ネイバーズ・ヘルピング・ネイバーズ」(Neighbors Helping Neighbors)を全米の店舗で始めた。
ウォルマートのEC(インターネット通販)サイトまたはモバイルアプリで食品や日用品、医薬品などを注文した利用客が、ネクストドアを通じてウォルマート店舗での商品の受け取りと配達を近隣住民に依頼することができる。
希望者は、ネクストドアのウェブサイトか専用モバイルアプリでログインし、「グループ」タブをクリック。グループのフィードに買い物支援を頼んだり、支援が必要な人に受け取りと配達の代行を申し出たりできる。マッチングが成立すると、掲示板やダイレクトメッセージで近隣住民同士がやりとりする。
2010年に創業したネクストドアは、地元住民同士をつなぐことに特化したSNSで、利用者はネクストドアを通じて地域情報を交換したり、不要品を譲渡したりしている。新型コロナウイルスの感染拡大で利用者が増加しており、ネクストドアのグループに参加する会員は過去数週間で7倍に増えたという。同社は米国のほか、英国、ドイツ、フランスなど11カ国でサービスを展開している。
ウォルマートは、新型コロナの感染防止のために従業員と客が接触しなくても買い物と商品の受け取りができるよう、ECで購入した商品を受け取る際の署名を省略したり、自宅に届ける際には玄関先に商品を置いたりしている。ネクストドアとの連携により、非接触での買い物手段を増やす。