メーカーの過剰在庫、季節品などをお得に仕入れられるBtoBのECプラットフォームは定着するか?

2019/10/30 06:44
兵藤雄之

消費者直送取引にも対応 

 フードライブの取引開始までの流れは次のようになる(小売の場合)。

会員登録(入会審査)の後、倉庫(納品先)の登録をする。フードライブ上で、欲しい商品を探す。この時点でわかるのは、販売条件として「最低発注数」、「発注単位数」、「決済方法」、「送料条件」のほか、配送エリア、配送方法、納品リードタイムなどだ。商品が決まったら、販売者に対し「取引開始リクエスト」を送信する。販売者が承認すれば、取引関係が成立し、卸価格など、取引条件の詳細を確認することでできる。

 通常の仕入・販売取引のほか、仕入れ先が消費者に販売する場合は、消費者直送取引のドロップシッピング(BtoBtoC)にも対応している(楽ちょくサービス)。

「個人事業主や中小の場合、冷凍・冷蔵倉庫などのインフラも十分でないところもある。ドロップシッピングならば、インフラや売り残しを心配することなく、お中元・お歳暮、おせち、産直品など、受発注形式での販売ができる」(フードライブ担当者)

 取引関係に応じて、サプライヤー側が、「通常の卸価格1000円のところ、取引先Aには特別定価として800円」というように販売条件を変更することもできる。また、たとえば在庫数量が限られた商品を、特定の取引先だけに表示させることも可能だ。

 フードライブの機能を利用すれば、メーカーの過剰在庫、季節商品、廃盤商品のほか、商慣習である「3分の1ルール」(賞味期限の1/3までの間に小売店舗に納入するという暗黙の決め事)によって発生した不良在庫の取引に活用することもできる。フードライブでは「食品ロス削減国民運動」(農林水産省)に協力しており、現在、「フードロスをゼロに」をテーマにした専用ページを設けている。

 小売からすれば、味、品質に問題のないものを、目ざとく発見し、安く仕入れることも可能というわけだ。

 フードライブがリリースされて1年余り。「登録会員数は、サプライヤー150社、バイヤー150社程度」(同)という。

 まだまだ商品カテゴリーによっては、伊藤忠食品の商品が目立つところもあるが、いざというときに利用できる取引ルートはいくつあっても困らない。フードライブは、既存流通のバックアップとして、また、掘り出しものを見つける場としても、活用できる取引プラットフォームということだろう。

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