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決済・商流データの活用、企業活動発展につながる可能性=池田日銀理事

日銀本店
6月14日、日銀の池田唯一理事は、都内で行われたフィンテック・フォーラムで講演し、企業の決済と商品取引の流れである商流に関するデータの活用について、「大きな潜在力が秘められており、様々な領域で企業活動の発展へとつながっていく可能性がある」との見解を示した。写真は日銀本店。2013年10月撮影(2019年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 14日 ロイター] – 日銀の池田唯一理事は14日、都内で行われたフィンテック・フォーラムで講演し、企業の決済と商品取引の流れである商流に関するデータの活用について、「大きな潜在力が秘められており、様々な領域で企業活動の発展へとつながっていく可能性がある」との見解を示した。

具体的には、財務会計の効率化にとどまらず、「企業経営の高度化」にも有効活用が可能と指摘。経営戦略の策定やビジネスリスクの特定など「より高い経営判断が求められる分野においても、決済・商流データを活用できる余地が生まれてくるかもしれない」と語った。

また、金融機関も決済・商流データへのアクセスを確保することで、「取引先の資金ニーズに対して、より機動的できめ細かな対応が可能になるかもしれない」と述べた。

一方、決済・商流データには「個別の取引に関わる重要な情報が含まれている」とし、オープン化にあたっては「不正対応やシステムの頑健性などの面で、決済の安定性が十分確保される必要がある」などの課題も挙げた。

(伊藤純夫 編集:田中志保)