ウォルマート、子会社のジェット・ドットコムをEC部門に統合

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ジェット・ドットコム
ジェットは、ウォルマートの店舗が少ない大都市部に絞って事業を続ける

 ウォルマートの米国EC(インターネット通販)部門CEO(最高経営責任者)のマーク・ロア氏は6月12日、子会社のジェット・ドットコムを完全統合する方針を公式ブログで明らかにした。

 ジェットの創業者であるロア氏は、2016年に同社をウォルマートに売却した後、ウォルマートのEC事業全体を統括する立場に就いた。同氏の指揮のもとで、ウォルマートのEC部門とジェットは人的交流やノウハウの共有などを進め、「ウォルマート・ドットコム」はジェットが持つ技術や出店ブランドを取り込んできた。

 その結果、ウォルマートのEC事業は2019年1月期で売上高が前期比40%増となるなど、大きな成長を遂げているが、ジェットの事業は伸び悩んでいた。ウォルマートのEC事業に経営資源を集中したほうが投資リターンは高いと見て、ジェットを完全統合することを決めた。

 ジェットのブランドは残し、ウォルマートの店舗が少ない大都市部に絞って、事業を続ける。ニューヨークなどの大都市ではジェットの認知度は高く、ウォルマート・ドットコムでは取り扱っていないアップルやナイキなどの商品も販売している。

 統合は8月に完了する予定で、ジェットのサイモン・ベルシャム社長は8月上旬に退任する。その後は、ウォルマートEC部門で食品・日用品・健康関連商品の責任者を務めるキーラン・シャナハン氏がジェットの責任者を兼務する。

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