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米ペイパル、第1四半期売上高見通しが予想下回る 株価急落

ペイパルのロゴ
 米決済サービス大手ペイパル・ホールディングスが2月1日発表した第4・四半期決算は、利益がアナリスト予想を下回ったほか、売上高の伸びが鈍化した。2017年10月撮影(2022年 ロイター/Thomas White/Illustration)

[1日 ロイター] – 米決済サービス大手ペイパル・ホールディングスが1日公表した第1・四半期の売上高見通しは、市場予想を大幅に下回った。これを受けて同社の株価は17.4%下落した。

電子商取引(EC)大手イーベイとの業務協定が終了し、同社が独自の決済プラットフォームに移行することが取引量に影響を与えている。

ペイパルのダン・シュルマン最高経営責任者(CEO)はアナリスト向け電話会見で、これが今年上半期に6億ドルの売上高圧迫要因になると予想。「下半期にはイーベイ向けの調整をやめ、中核となる業績の強さを示すことができると期待している」と付け加えた。

ペイパルは2015年にイーベイからスピンアウトした経緯がある。

ベスプラ・キャピタル・マネジメントのジェフ・トマスロCEOは「ペイパルは(第4・四半期の)最終利益が市場予想を下回り、見通しも軟調でダブルパンチとなった」と指摘。「こうした銘柄の多くは何年にもわたって上昇し、非常に高いバリュエーションとなっていたため、一度亀裂が入ると投資家は逃げ出してしまう」と述べた。

ペイパルは今四半期について、6%の増収を予想。リフィニティブのIBESデータによるアナリスト予想(11.7%増収)を大きく下回り、鈍化傾向が続きそうだ。

21年第4・四半期の売上高は前年同期比13%増の69億ドルだった。伸び率は前年同期の25%から鈍化した。

アクティブユーザー数は980万人の純増。これには9月に買収した日本の後払いサービス会社ペイディからの320万アカウントが含まれている。決済処理額は23%増の3400億ドルだった。

傘下の個人間送金アプリ「ベンモ(Venmo)」の決済処理額は前年比29%増の610億ドルだった。

利益は8億0100万ドル(1株当たり0.68ドル)。前年同期は15億7000万ドル(同1.32ドル)だった。

調整後の1株当たり利益は1.11ドル。リフィニティブがまとめたアナリスト予想は1.12ドルだった。

ペイパルは第3・四半期にアマゾン・ドット・コムとの提携を発表。米国のユーザーはアマゾンで商品を購入した際にベンモのサービス利用が可能になった。

ペイパルは、通年の決済処理額が19─22%増加するとの見通しを示した。