利益率29%を実現する利益管理の手法とは?北の達人コーポ木下勝寿社長インタビュー【後編】

聞き手・構成:松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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5段階利益管理」で赤字事業を切り離す

――木下社長が上梓された「売上最小化、利益最大化の法則――利益率29%経営の秘密」が話題となっています。あらためて利益に対する考え方を教えてください。
(注:利益率29%は2020年2月期の数値)

木下 「利益の最大化」というのは基本的にどの企業でもめざしていることですが、利益の最大化と売上の最大化を切り離して考えているのが当社の特徴です。多くの会社は利益を最大化するために売上を最大化しようとします。一方、当社は売上を分析し、「ここの売上を削ったほうが利益が出る」という部分に着目します。細かく事業を見ていくと、「採算の合わないビジネス」はたくさんあります。当社が展開するEC通販事業はそれが可視化しやすく、11件の受注にかかったコストを見て、利益が出ないものはやめるという判断をします。つまり「細かくした赤字事業を切り離す」のです。これにより、売上は下がりますが、赤字がなくなるので利益額は上がりますし、利益率も大幅に向上します。

木下勝寿●北の達人コーポレーション代表取締役社長。1968年神戸生まれ。大学在学中に学生企業を経験し、卒業後は株式会社リクルートで勤務。その後、独立するも、事業に失敗しフリーターに。無一文の中、北海道が日本で最も可能性を秘めた土地であるという判断をし、パソコン1台で乗り込み移住。コネもツテも一切無い状況から1人で起業し、社員数たった70人で東証一部上場を成し遂げ、一代で時価総額1000億円企業に。広告運用や商品開発、顧客サポート、システム開発に至るまでを内製化することにより利益最大化を実現。東洋経済ONLINE「市場が評価した経営者ランキング」1位。日本国政府より紺綬褒章8回受章。著書『売上最小化、利益最大化の法則─利益率29%経営の秘密』(ダイヤモンド社)はAmazonの3部門を始め、ビジネス書ランキング各種7部門で1位となる。
木下勝寿●北の達人コーポレーション代表取締役社長。1968年神戸生まれ。大学在学中に学生起業を経験し、卒業後は株式会社リクルートで勤務。その後、独立するも、事業に失敗しフリーターに。無一文の中、北海道が日本で最も可能性を秘めた土地であるという判断をし、パソコン1台で乗り込み移住。コネもツテも一切無い状況から1人で起業し、社員数たった70人で東証一部上場を成し遂げ、一代で時価総額1000億円企業に。広告運用や商品開発、顧客サポート、システム開発に至るまでを内製化することにより利益最大化を実現。東洋経済ONLINE「市場が評価した経営者ランキング」1位。日本国政府より紺綬褒章8回受章。著書『売上最小化、利益最大化の法則─利益率29%経営の秘密』(ダイヤモンド社)はAmazonの3部門を始め、ビジネス書ランキング各種7部門で1位となる。

――1つ1つの商品に対する利益貢献度が可視化できるようになっているのですね。

木下 はい。一見売上が大きくても、実は広告費や人件費が大きく利益貢献度が低い商品はありますし、売上は小さくてもリピーターがほとんどで広告費がほぼかかっておらず大きな利益を生み出している商品もあります。こうした分析を、売上高から営業利益までを5段階で可視化する「5段階利益管理」で行っています。利益貢献度が高くても売上が小さい商品は社内で話題になりにくいので、この分析でしっかり把握するようにしています。

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聞き手・構成

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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