アークスはトランスフォーメーション計画に基づいて新システムの統合・構築を進めている。9月からの稼働を検討していたが、北海道胆振東部地震の発生等もあり、万全の準備を整え、確実な運用体制を担保した上で稼働させていく予定としている。
新システムに対する期待は高い。5年間で約100億円を投資する巨大プロジェクトだけあって、グループ全社の販売データや買い物動向を瞬時に処理し、商品政策や営業政策に生かすことができるからだ。
横山社長は、新システムは社外からも注目されていることを強調する。CGCの会合の時にはある経営者から「システム統合は年内にできるの?」と聞かれたことを明かした。
実は新システム導入のねらいは、「1兆円体制を作る布石」に他ならないからだ。孤軍奮闘している有力なローカルSM企業に対して、コスト削減と機動的な営業政策を可能にする武器を提供することで、八ヶ岳連峰経営の仲間に引き入れようというわけなのだ。
イオンは地域別にSM事業を大再編しており、その過程でフジがイオン入りを決めた。今度はアークスが新システムをひっさげ、再編の主役を演じる気だ。 「次なるM&Aフェーズへ(向かう)」とその自信を隠さない(A)。