高質スーパー・いちやまマート三科社長が激白!EDLP導入を決断した背景
「健康的な食生活が幸せをもたらす」を経営理念に掲げ、山梨県・長野県で食品スーパー(SM)を計15店舗展開するいちやまマート(山梨県/三科雅嗣社長)。同社はこれまで、プライベートブランド(PB)「美味安心」を軸とした健康提案に力を入れてきたが、昨今のインフレ下での価格競争にも対応すべく、全店でEDLP(エブリデー・ロープライス)の導入に踏み切った。価値訴求と価格訴求の両立にチャレンジするいちやまマート。同社が描くこれからの成長戦略について、三科雅嗣社長に聞いた。
DgS、DSの進出に対抗し、EDLPを全店舗で導入
──現在の市場環境をどのようにとらえていますか。

慶應義塾大学卒。78年、いちやまマート入社。
91年、いちやまマート代表取締役社長に就任(現職)。
2021年より、全国スーパーマーケット協会副会長。
三科 われわれの事業エリアでもほかの地域と同様、消費者の節約志向が非常に高まっており、市場環境は一段と厳しくなっています。また直近では、県内初の「コストコホールセール南アルプス倉庫店」(南アルプス市)が25年4月にオープンしたほか、25年12月には大黒天物産(岡山県/大賀昌彦社長)のディスカウントSM「ラ・ムー」の県内初出店も控えており、価格訴求力・集客力の高いチェーンの進出も加速。そのほかドラッグストア(DgS)の出店意欲も依然として旺盛で、競争環境は熾烈を極めている状況です。
──そうした価格優位性や集客力の高い競合に対し、いちやまマートではどのような対策を講じていますか。
三科 1つはワンストップ性の追求です。当社はサンドラッグ(東京都/貞方宏司社長)とフランチャイズ契約を結んでおり、インショップのかたちで医薬品売場を展開しています。SMとDgSの機能を兼ね備えることで利便性を高め、DgSに対する武器にしています。
もう1つ力を入れているのが、EDLPの導入です。24年から2~3店舗で試験的に取り入れ、25年春から全店に展開しました。

EDLP導入のねらいは、来店動機のさらなる創出です。以前、社内で調査したところ、われわれの店舗は広域から集客できている一方で、
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この記事をさらに読むと、地域SMのいちやまマートが、競合店の進出や消費者ニーズの変化に対応するため、どのように「価値」と「価格」の両立に挑戦し、既存店の改装や業務効率化を進めているのかについて理解することができます。







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