「カスミ松ヶ丘店」が改装オープン 販促物を多用し“わかりやすい売場”に

2025/10/27 20:26
小笠原 玲 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)

カスミ(茨城県/塚田英明社長)は10月24日、「カスミ松ヶ丘店」(茨城県守谷市:以下、松ヶ丘店)をリニューアルオープンした。改装では、スライド棚などの新たな什器を導入して作業の効率化を図るほか、売場の各所で販促物を多用することで、お客にとって”わかりやすい売場”を追求している。

スライド式什器導入で作業負担を軽減

 松ヶ丘店は、つくばエクスプレス「守谷」駅から約1.5㎞に位置するショッピングセンター「アクロスモール守谷」内に立地する。モール内には「GU」「ドラッグスギ」「セリア」など21の専門店が入居。周辺は戸建てやアパートが並ぶ住宅地となっており、2050代のファミリー層や単身世帯が多い。

 守谷市内には「カスミフードスクエアイオンタウン守谷店」「カスミ守谷テラス店」「FOOD OFFストッカー守谷店」など自社店舗が多く、カスミのドミナントエリアとなっている。一方で競合店としては3㎞圏内に「西友守谷店」「ヨークベニマル守谷店」「ジャパンミート生鮮館守谷店」などがある。

 松ヶ丘店の売場面積は2333㎡。「カスミ」屋号の店舗としては標準規模にあたる。なお、ショッピングモール内の店舗ということもあり、半径10㎞という広域を商圏としている。

 旧店は20064月に開業して以来19年にわたり営業を続け、改装は今回が初めてとなる。改装に際して、松ヶ丘店では取扱品目数を約1万4000SKUから約8400SKUまで絞り込み、強化カテゴリーの生鮮3品・総菜の比重を高めた。リニューアル後のこれらの構成比は合計で約51%。各部門ではとくにファミリー層のニーズに合わせて簡便・即食商品を拡充した。

 加えて、売場は作業効率を意識して什器を刷新。冷蔵ケースや一般食品棚でスライド式什器を導入するほか、店舗入口のほか売場各所で投げ込み陳列を行い、陳列・補充の負担を低減する。

 そのほか、販促物も大幅に拡充し、視認性が高く“わかりやすい”売場づくりを追求する。カテゴリーごとに天井から写真付きのPOPを吊り下げるほか、「毎日がお買得!!」といったメッセージは遠くからでも見えるよう大きな文字で掲示。お買得商品は什器上部にのぼりを設置し、一目で陳列場所がわかるようにした。

カテゴリーごとにインパクトのある大きなPOPを垂らしている
カテゴリーごとにインパクトのある大きなPOPを垂らしている
「毎日がお買得!!」といったメッセージの文字が大きく、遠くからでも商品名が目に入る
「毎日がお買得!!」といったメッセージの文字が大きく、遠くからでも商品名が目に入る

 このような販促物を多用した売場づくりは、9月にリニューアルした「カスミフードスクエアライフガーデン東松山店」(埼玉県東松山市)、1010日にリニューアルした「カスミフードスクエア新木駅前店」(千葉県我孫子市)で実験的に実施しており、同店はこれらに次ぐ3店舗目にあたる。今後、カスミは改装を通じて導入店舗を拡大していく予定だ。

 

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記事執筆者

小笠原 玲 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

早稲田大学文学部(ドイツ哲学専攻)を卒業後、教育系の編集プロダクションで国語の入試問題の制作を担当。2024年、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。

休日の大半を台所で過ごすほど、無類の料理好き。得意な料理は、出汁巻き卵と切り干し大根の煮物。料理研究家の土井善晴氏を尊敬している。

趣味は、ミニシアターで映画をみること。音の大きな映画が苦手で、日常を切り取ったような変哲のない映画やドキュメンタリー映画を好む。見た作品のリーフレットを持ち帰り、コレクションしている。

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