25年10月15日 市場占有率2025

ダイヤモンド・チェーンストア2025年10月15日号 「再編続発、不可逆の上位集中 市場占有率2025」

毎年恒例の「市場占有率」特集の時期がやってきました。

コストプッシュインフレ、消費意欲の低下、人件費上昇に人手不足、業態を超えた競争の激化……。小売の事業環境は常に激しい変化の波にさらされています。物価高を背景に各社の業績は増収基調ではあるものの、環境は不透明さを増す一方です。

そうした中、業界では大型再編が頻発、各業態で寡占化がじわりと進行しています。食品小売だけにフォーカスしても、トライアルホールディングス(福岡県)の西友(東京都)買収、セブン&アイ・ホールディングス(東京都)やイオン(千葉県)のグループ再編などはとくに耳目を集めました。

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編集後記

 毎年恒例の市場占有率特集です。直近では、トライアルの西友買収が注目を集めたばかりですが、この先もツルハ・ウエルシアの経営統合にU.S.M.H・ダイエーの再編と大型再編が目白押し。
 本特集のマーケットシェアは各社の最新通期決算から算出しているため、最新の再編ニュースを反映できないのがもどかしいところです。
 成熟した業態は最終的に3社に集約されるとされています。食品スーパーもコンビニのように3社でシェア9割超という世界になるのでしょうか。仮にそうだとしたら、その3社は一体どの企業なのか。そんな想像をしながら読んでいただきたい特集です。

(小野)

 私の家の近くに西友があり、とくに生鮮を中心に買物で利用しています。トライアルが買収して以降は記念セールが実施されていましたが、9月に入り、トライアルのプライベートブランド(PB)商品がついに店頭に並ぶようになりました。
 とくにゴンドラエンドを中心にトライアルPBがぎっしりと陳列され、店内で存在感を放っています。
 日常的に店舗を利用する中で、このように売場が徐々に変化していく様子を目にすることができるのは、貴重な機会だと感じます。記者としてだけでなく、一利用者としても、西友の今後の展開がとても楽しみです。

(小笠原)

 今号の校了作業も佳境に入り、さて編集後記でも書くかと若干リラックスしていたところ、「ブルーゾーンホールディングスが文化堂とデライトHDを子会社化」のニュースが。
 ヤオコーは持株会社制に移行して早々、有力ローカルスーパーのM&Aを発表したことになります。ホールディングス化=M&A加速の号砲とは言え、これほどスピーディとは驚きです。
 それにしても、2025年は食品小売再編の動きがあまりに活発。気づけば今年もあと2カ月と少しですが、さらなるサプライズはあるのでしょうか。楽しみでもあり、データ系の特集に大きく影響するので複雑な気持ちでもあり……。

(雪元)

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