23年4月1日号 「勝つDX」の本質
国内小売のデジタル活用は、デジタルの力で業務プロセスを変える「デジタライゼーション」の域を出ず、自社のビジネスを変革する「トランスフォーメーション」にまで至っているのはひと握りの企業に限られます。自社にとって必要な「変革」とは何か…それを実現するためにはどんなテクノロジーが必要になるのか…?
本特集では、小売の各分野で実際に活用されているデジタル技術をレポートするとともに、流通大手のDX責任者へのインタビュー、「小売×デジタル」のキーパーソンによる解説から、DXの本質的な部分に迫ります。
編集後記
3月10日、セブン&アイ・ホールディングス名誉会長の伊藤雅俊氏が亡くなりました。享年98。日本を代表する流通グループを築いた同氏の訃報とこれまでの功績は一般メディアでも広く報じられました。 私が今の仕事に就いたときにはすでに“別世界の人物”で、直接お会いして言葉を交わせるような機会はありませんでしたが、創造と進化を繰り返して今日の日本の流通をつくり上げたという偉業に尊敬の念を抱いていました。 昨年10月にはライフコーポレーションの創業者・清水信次氏も亡くなり、国内小売・流通のレジェンドの訃報が続いています。「彼らの代わりに…」などとおこがましいことは言えませんが、一記者として、これからの小売市場の姿をしっかりと捉え、記録に残していきたいと思います。
(雪元)
今号ではアルペンの物流テクノロジーの記事執筆を担当。取材同行に備え、同社の物流改革のこれまでや自動倉庫について記事を読み漁る中で、棚ごと商品を運ぶロボットの「EVE800」のおちゃめな動きや、荷物を倉庫から作業員の手元まで自動で届ける倉庫システム「ALPHABOT」のハイテクさに圧倒され、すっかり倉庫ロボットのとりこに。ともに取材に同席した中原さんとも「実物を見てみたい」としきりに話していました。 今号の参加を通して、ロボットやDX化の話題にテンションが上がってしまう新たな自分の一面に気が付きました。
(植芝)