『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』
スコット・ギャロウェイ(東洋経済新報社/1800円〈本体価格〉)

the four GAFA

 米グーグル(Google)、米アップル(Apple)、米フェイスブック(Face book)、米アマゾン(Amazon. com)の巨大テクノロジー企業4社の頭文字をとって「GAFA(ガーファ)」と呼ぶ。アップルが史上初の時価総額1兆ドル突破などのニュースがある一方、フェイスブックによる個人情報の不正利用など、GAFAの“影”の部分も注目され始めている。

 本書はGAFAがそれぞれどのようにして巨大になったかという歴史だけでなく、個人情報のほとんどを奪うGAFAの“影”や、GAFAに対抗するにはどうすればよいか、今後世界がどのように変わっていくかまで踏み込んで解説している。

 世界中の小売業関係者が注目しているアマゾンについては、「ゼロ・クリック・オーダーへの野心」について詳しく解説している。無人店舗「アマゾンゴー」やAIスピーカーの「アマゾンエコー」によって、クリックなしで注文・購入できる仕組みをつくりだしただけでなく、店舗での購買前行動や日常会話など消費者の行動データをほしいままにしている。さらに、顧客が服やアクセサリーを試着して、欲しいものだけを手元に置いておくと自動的に決済される「プライム・ワードローブサービス」もゼロ・クリック・オーダー戦略の1つである。

 ほかにも、本書は「NEXT GAFA」の候補として、中国のアリババ(阿里巴巴集団)や米ウォルマート(Walmart)を挙げる。とくに、ウォルマートについては、2016年に同社が買収したジェット・ドット・コム(Jet.com)の創業者マーク・ロリーが救世主になる可能性があると分析する。

 以前より小売業界では生き残りをかけ、テクノロジーをどのように活用するかという点が注目されている。本書を読むことで、今の世界を牛耳るGAFAの動向を理解することができるだろう。

(『ダイヤモンド・チェーンストア』2018年9月15日号掲載)