ココカラファイン、バローHDと業務提携

ダイヤモンド・ドラッグストア編集部
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ココカラファイン(神奈川県)とバローホールディングス(岐阜県:以下、バローHD)は、互いの持つ経営ノウハウを共有することで、次世代に求められる価値を創造することを目的に業務提携を結んだ。

 両社で約1700店舗を展開するドラッグストア(DgS)と調剤薬局のシナジーを追求し、地域社会に密着した「食」と「ヘルスケア関連分野」を融合した新たな業態の開発、オリジナル商品の共同開発やマーチャンダイジング相互支援などを進める。

 ココカラファインは「バローHDの地域の生活者・お客さまを意識した考え方や、地域の生活者の利便性を向上させるさまざまな取り組みが、ココカラファインの理念と合致しており、ともに同じベクトルで協業に取り組むことができると認識したため今回の業務提携を決定した」(コーポレートリレーション部)と説明している。

 ココカラファインの塚本厚志社長とバローHDの田代正美社長はもともと知り合いであり、数カ月前から業務提携に向けて話し合いがスタートしたという。

 両社が合意した業務提携の主な項目は、①バローHDが持つ、「食」に関するノウハウのDgS事業での展開、②ココカラファインが持つ、化粧品や調剤など「ヘルスケア関連分野」の専門性ノウハウの共有化、③DgS 、スーパーマーケット(SM)、ホームセンター(HC)等におけるオリジナル商品の共有化と共同販促の実施、④中部地域における物流の効率化、⑤お互いの持つ店舗フォーマットを軸としたコラボ出店、⑥「ヘルスケア関連分野」と「食」を軸とする複合施設の探求の6つ。

 ココカラファインは、バローHDから総菜や生鮮食品なども含めた幅広い食品のノウハウを得る一方、バローHDはココカラファインから都市型店舗や調剤薬局の運営ノウハウを入手する。

 中部・東海地域(10県)には、バローHDは物販656店舗、ココカラファインは338店舗を展開している(2017年12月末現在)。出店面では、「相互理解のもと、お互いの出店戦略にのっとり出店を進めていく」(ココカラファインコーポレートリレーション部)。また、新規出店の際は、既存の店舗の駐車場を利用したり、契約面積の広い物件についてはほかの業態を同時に出すことが可能かどうか検討する。

 バローHDは、SM、DgS、HC、スポーツクラブなど、地域の多様なニーズに対応した事業を運営し、グループで792店舗(17年12月末現在)を展開している。調達から流通・販売までを一貫して担う「製造小売業」としてのビジネスモデル構築を志向し、製造・加工拠点、物流センターなどのインフラを整備に注力。店舗オペレーションの効率化も進めている。成長ドライバーと位置づけるDgS事業(傘下の中部薬品が「V・Drug」店舗を展開)では、専門性を強化するほか、グループが持つ経営資源を生かして食品部門を拡充するなど、利便性の向上を図っている。

 将来的な資本提携について、ココカラファインは「現段階では考えていないが、本業務提携を推進する中で、必要になった場合には検討する」としている。

ココカラファインとバローHDは業務提携を結んだ

 

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