[特別企画]ホームセンタープロモーション研究
購買意欲を高める提案型売場の醸成
ダイユーエイト(福島県/浅倉俊一社長)の「ダイユーエイトさくら氏家店」は、周辺に工業団地が点在していることからハードを強化し、ホームセンターらしさを打ち出した店舗だ。伸長する作業衣料コーナーでは「丈夫でやぶれにくい」「ニオイを防ぐ」などわかりやすい表示で機能別に商品を陳列する(写真8)。
ドイト(埼玉県/大原孝治社長)のプロユース業態であるドイトプロでも作業衣料部門を強化している。「ドイトプロ川越店」の作業衣料コーナーは、天井から吊り下げる什器を採用し、ファッション性を打ち出す演出が目を引く。夜になると、仕事帰りのプロ客がじっくりと商品を選び、大量購入していく姿が目立つという(写真9)。
ユーホー(広島県/佐藤哲士社長)の「ユーホー倉敷大島店」では農業や家庭園芸で使用する手袋の品揃えに注力。ウレタン、天然ゴム、ニトリルなど、素材の違いをボードでわかりやすく表示している(写真10)。
綿半ホームエイド(長野県/御堂島司社長)の「綿半スーパーセンター富士河口湖店」は、ガーデニングや鉢植えなどベーシックな園芸用品に加えて、業務需要も想定して寄せ植えを強化。組み合わせやすい各種草花と完成した見本品を一緒に並べることで商品をアピールする(写真11)。
近年のDIYブームから、プロユースの売場にも一般消費者が訪れる機会が増えた。見たり触れたりすることで商品特性をわかりやすく伝える体験型の売場や、ワクワク感や「気づき」を与える提案型売場の展開が、今後の差別化のポイントとなりそうだ。
※掲載した写真はすべて取材時のものです。現在の売場と異なる場合があります