[ZOOM UP!]工機ホールディングス
「UNLEASH the NEXT」(解き放つ、その先へ。)新ブランド「HiKOKI」の要諦を発表!
工機ホールディングス
2018年10月1日、工機ホールディングス(東京都/前原修身社長)は、新ブランド「HiKOKI」(ハイコーキ)の要諦を発表した。同社の創業は1948年。日立兵器を前身とする。前原社長は発表会の挨拶で70年間の歴史を振り返り、同社の5つのイノベーションについて言及するとともに新しいタグラインを公表した。
小型軽量化に奮起
5つのイノベーションの1つめは、日立工機(現:工機ホールディングス)の誕生である。AC電源のパワフルで耐久性と精度の高い採炭機器や電動工具を次々と開発したことを挙げた。
「日立兵器で培った技術力や開発、生産力を応用して電動工具の量産にいち早く成功できた」(前原社長)。
2つめは海外進出である。国内市場から海外への雄飛を図り、1970年代に欧州やシンガポールに拠点を設立した。現在は欧州、米州、アジア、オセアニア、中近東、アフリカなど95カ国に販売拠点を展開するにいたっている。
3つめは、持ち運びしやすい小型軽量化だ。「世界各国で競争が激化するなかで耐久性と精度を併せ持つ、持ち運び型の電動工具の開発に総力を挙げて取り組んだ」(前原社長)。こうした努力は実を結び、2001年には電気科学技術奨励賞を受賞している。
世界戦略製品「マルチボルトシリーズ」に注力
そして4つめは自立と自律だ。「お客さまとともにあり続け、お客さまにとってのナンバーワンメーカーになるために経営戦略を大幅に見直し、17年4月から日立グループから離れ、自ら律し、立ち、歩み、成長し続けることに決めた。日立製作所から離れてよかったことは製品開発の制約がなくなったこと」(前原社長)と振り返り、今は家電製品などフリーハンドで開発できることを挙げている。18年6月に社名を変更し、主要ブランド「HiKOKI」とともに新たなるイノベーションを起こすと宣言した。
5つめのイノベーションは、未来についてである。同社は「パワーツール(電動・エア工具)領域で、進化する極上のユーザー体験を創造します」をブランドプロミスとした。
その実現をめざし、まず世界戦略製品の「マルチボルトシリーズ」の開発と販売に注力する。「マルチボルトシリーズ」は、コードレス工具では難しかった「パワー」「耐久性」「精度」「携帯性」を兼ね備えていることが最大の特徴で、今後、順次発売していく。
「思いどおりにどこでも上質でプロフェッショナルな仕事ができることこそ、私たちが未来に届けなければいけない贈り物だ。『HiKOKI』はマルチボルトという強力な電池プラットフォームを持ち、緻密に計算された工具の組み合わせを武器として、グローバル市場への展開を加速していく」(前原社長)。
このブランドプロミスを広く市場に浸透させるための新しいタグラインは「UNLEASH the NEXT」(解き放つ、その先へ。)
「これからのコードレス革命と工機ホールディングスが70年間受け継ぐDNAを表現しており、次世代の技術、製品、サービスやトレンドをけん引し、電動工具およびエア工具の事業分野において、進化する極上のユーザー体験を創造するという意味合いを込めている」(前原社長)。