2018/03/15

フジ 代表取締役社長 尾﨑 英雄
今年5月、社長交代で新体制に移行 “地域ごとの店づくり”を強めていく

愛媛県に本部を置き、四国全県と中国エリアの広島県、山口県で事業展開するフジ(尾﨑英雄社長)。近年、商勢圏では競争激化、少子高齢化が進むなか、「中四国くらし密着ドミナント」を掲げ、地域の生活を支える拠点となる店づくりを進める。昨年度、創業50周年の節目を迎えた同社の尾﨑英雄社長に、今後の事業展望や課題などについて聞いた。

聞き手=下田健司(本誌) 構成=森本守人(サテライトスコープ)

新社長が営業を管掌

──2018年2月期をいかに振り返りますか。

 

おざきひでお
おざき・ひでお●1951年8月生まれ、66歳。76年フジ入社。2001年取締役四国開発部長。03年取締役執行役員開発担当、05年取締役常務執行役員フジグラン事業本部長。06年5月代表取締役専務執行役員店舗運営事業本部長を経て、06年7月より現職

尾﨑 現時点(18年2月上旬)ではまだ決算を締めていませんが、難しい年度だったと感じています。18年2月期第3四半期の連結決算は、営業収益2,352億円で対前年同期比0.06%減。近年、主力業態とするスーパーマーケット(SM)事業は、青果、鮮魚、精肉、総菜の生鮮4品を中心として順調に推移しました。しかし衣料・住居関連品は、売場面積縮小の影響もあり、減収となりました。また、改装した既存店はおおむね前年実績をクリアできていますが、一部地域では競争も激化し、苦戦しました。営業利益は48億円(対前期比2.2%増)、経常利益は60億円(12.6%増)と増益となりました。昨今の人材確保難などにより販管費は上がったものの、商品管理・在庫削減などコスト管理力の向上により粗利益率が改善したのが要因です。

 

──1月29日に、尾﨑社長が会長兼CEO(最高経営責任者)、山口普専務が社長兼COO(最高執行責任者)に就任内定の人事を発表しました。

 

尾﨑 近年、環境の変化や業種業態を超えた競争はより激しくなっています。そのようななか、政策と実行をより強固なものにしていかなければなりません。現場と一体になって改革・前進していくことが必要です。新社長は営業、商品、店舗の責任者を兼務し、店長やバイヤーといった、最前線のマネジメントを担当します。営業全般を強化し、現場改革・強い店頭づくりを進めます。そして、今後は地域連携や商品連携などさまざまな連携を視野にいれた取り組みも必要になってきます。私自身、これまで目の前の課題への対応に終始してきました。20年後の経営のありようを地域社会の変化等を見据えながら方向づけしていきたいと思います。同時に経営の質を上げていくための政策展開にも力を入れてまいります。

 

──営業力強化とのことですが、あらためて、現在の経営を取り巻く環境はどのように認識していますか。

 

尾﨑 年々、厳しさが増していると感じています。商勢圏では、有力なSMが増えているほか、食品の扱いが大きいドラッグストア(DgS)、ディスカウントストア(DS)といった異業態が存在感を増しています。また国内では少子高齢化が進んでいますが、とくに当社が本拠とする中四国エリアは、そのスピードが全国水準より早いのが現状です。

 そうしたなか、従来と同じ事業展開をしていては、お客さまからの支持を得ることができません。常に目まぐるしく変わる環境、ニーズに対応し、地域の皆さまのくらしを積極的に支えていく店づくりを実践していきます。その実践を通して、当社が経営ビジョンに掲げる「中四国くらし密着ドミナント」を実現していきたいと考えています。

50周年を機に企業スローガン、ロゴマークを刷新

──これからの店舗戦略について教えてください。

 

尾﨑 今後はよりSM事業に力をいれていきます。近年の出店数は年間2店舗程度にとどまっていますが、今後は愛媛県松山市、また広島市を中心とする都市圏での店舗網拡大を機軸としながら、年間3~4店舗の出店を目標としています。商圏特性や競合状況などを見ながら用地を精査し、慎重に出店を進めているところです。

 

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