中国の新4大発明

 中国は「高速鉄道」「アリペイ」「シェア自転車」「ネット通販」を「中国の新4大発明」と位置づけて喧伝しているのだという。

 これは「羅針盤」「火薬」「紙」「印刷」という「古代中国の4大発明」に対比させて挙げているものだが、両者を比較すると「新」のほうが明らかに見劣りしていることが分かる。

 

 しかも、「高速鉄道」のルーツは日本の新幹線であり、発明というレベルのものではない。

 

 確かにアリババグループのモバイル決済である「アリペイ」は普及しているけれども、その技術のベースは日本企業のデンソーが発明したQRQuick Response)コード。そもそもはバーコードの代替で、トヨタのカンバン方式を支えるシステムとして開発されたものだ。

 

 モバイクとOfo(オッフォ)に2強に集約された「シェア自転車」はどうか?

 こちらは中国発かもしれない。「新4大発明」の一角を担うべく、1年前は、超大人気で大都市では飛ぶ鳥を落とす勢いで拡大していた。

 しかしながら、最近、上海を訪ねた知人に聞けば、乱暴に扱われるがゆえに自転車のスサみようが半端ではなく、早くもダウントレンドにあるという。これが次の10年後にも残っている可能性は極めて低い。

 

 そして「ネット通販」だ。中国の「ネット通販」の勢いや市場規模は、右肩上がりで、今後も伸び続けるであろう。けれどもその嚆矢が中国にあるといわれれば違和感が残るのではないだろうか。

 「ネット通販」の発明者については諸説ある。その中で、初めて公正な取引が行われたのは1994年の「Net Market」(米) が有力な説だ。

 

 ということで、「中国の新4大発明」は、スケール感の見劣りは言うに及ばず、その信憑性も薄いものばかりなのである。

 

 「一帯一路」政策のルート上にある各国に対しての中国のアドバルーンのようにも感じるのだが、その真意については定かではない。

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