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第1336回

2013年12月28日

セブン&アイ・ホールディングス オムニチャネル所感(1)

千田 直哉

 2013年の流通業界を振り返りますと、最後の最後に来て、セブン&アイ・ホールディングス(以下、7&アイHD:東京都/村田紀敏社長)が、本腰を入れて、動き始めたという印象を持ちました。

 

 ベースとなるのはセブン‐イレブン・ジャパン(東京都/井阪隆一社長)が持つ「セブン‐イレブン」の1万6000店舗に上る店舗ネットワーク。そこにさまざまな業態を加え、連動させることで日本全土をカバーしようとしています。

 

 その際のキーワードになるのは、《オムニチャネル》です。

 オムニとは、「すべて、なにもかも」を意味する言葉で、《オムニチャネル》とは、「店舗」「ネット通販」「カタログ通販」「携帯・スマートフォン」などのチャネルを横断的にシームレス(縫い目なし)に結び、消費者は、「いつでも、どこでも」商品を購入できるというものです。

 

 これまで7&アイHDの事業会社には、セブン‐イレブン・ジャパンのほかに、百貨店事業としてそごう・西武(東京都/松本隆社長)、GMS(総合スーパー)としてイトーヨーカ堂(東京都/亀井淳社長)、食品スーパーとして、ヨークベニマル(福島県/大高善興社長)やヨークマート(東京都/川上達郎社長)、シェルガーデン(東京都/藤森敏和社長)、専門店ではロフト(東京都/内田雅己社長)や赤ちゃん本舗(大阪府/佐藤好潔社長)、オッシュマンズ・ジャパン(東京都/高木哲実社長)、セブン美のガーデン(東京都/金竹正江社長)など、また外食としてはセブン&アイ・フードシステムズ(東京都/大久保恒夫社長)などがありましたが、目を見張るような相乗効果を発揮しているとは言いにくく、共同商品開発やショッピングセンター「Ario(アリオ)」のテナントとして活用する程度でした。

 

 しかし、《オムニチャネル》は、そんな事業会社や業態の間に厳然と横たわる厚い壁を取り払います。

 スマートフォンやi-PADなどのスマートデバイスと店舗網を天衣無縫化する態勢を確立できれば、相乗効果を一気に見込むことができます。

 

 そして、《オムニチャネル》を確立する上で要諦となる事業会社が、セブン‐ネットショッピング(東京都/鈴木康弘社長)です。現在は、チームITという活動で、《オムニチャネル》時代のインフラ整備にあたっているところです。

 広島県では、百貨店のそごうで注文した商品をセブン‐イレブンで受け取ることができる実験を進めています。

 

 ニッセンホールディングス(京都府/佐村信哉社長)と業務資本提携(12月2日発表)したのは、同社の持つEコマースの技術を取り込むことにあるものと容易に想像できます。

 ニッセンホールディングスがこれまで培ってきたインフラは、《オムニチャネル》の確立に向けての一助になるに違いありません。
 

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