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第1193回

2013年4月17日

良品計画の食品

千田 直哉

 良品計画(東京都/金井政明社長)は、日本のプライベートブランド(PB)づくりの草分け的存在だ。安価なPBが主流の流通業界において、食品の商品開発でも異彩を放っている。

 

 2013年2月期の食品売上高は、143億6700万円(対前期比2.1%減)。内訳は、「調味・加工」が36億9300万円(同1.3%減)、「菓子」が82億9500万円(同2.1%減)、「飲料・冷食関係」が23億7500万円(同3.4%減)だ。

 

 減収の原因は、2012年2月期に大量投入したTVCMを取りやめたことにある。しかし「全体の経費の効率を考慮すると今期の方が正しかった」と金井社長は見解を示した。

 

 イオン(千葉県/岡田元也社長)の「トップバリュ」やセブン&アイ・ホールディングス(東京都/村田紀敏社長)の「セブンプレミアム」との比較では、規模的には見劣りするけれども、全売上に占める構成比は9.2%と存在感を見せている。

 

 そしてこの3月14日、良品計画は、テレビ朝日の人気番組『お願いランキング』に登場。同社のPB食品の中から6品を紹介し、イタリアンシェフの川越達也さんらで構成される美食アカデミーが「話題のレトルト食品!ごはんがあればできる美味しいメニューランキング!」を決めた。

 

 その順位を記すと、

 

 第1位 素材を生かしたカレー バターチキン:294円

 第2位 グリーンカレー:263円

 第3位 炒めごはんの素 ナシゴレン:210円

 第4位 ごはんにかける 胡麻味噌担々スープ:210円

 第5位 ごはんにかける ふかひれスープ:399円

 第6位 10種類の彩り野菜カレー:263円

 

 となっている。

 

 良品計画のキャッチコピーは「わけあって安い」だけれども、一番目を引くのは、その価格であり、低価格が主流の小売業のPBと比較して、決して安くはない。

 だが、同社の手法を見ていると、低価格訴求をせずとも、ファンを築き、大きな売上を計上できることを改めて認識させられる。

 また、変わったメニューが豊富にあり、同業他社との差別化を推進する意志を垣間見ることができる。

 

 金井社長に今後の食品部門の強化の方向性について水を向けると、「自分の味噌や醤油といった価値観の方向にシフトしたい」。さらに、「最近は、一年中、どんな野菜でも食べることができるけれどもそれが本当に豊かなのかとも思う。そういった観点での商品づくりをしたい」と生鮮食品の取り扱いにも含みを持たせた。
 

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