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2015年、「ベビーブーム世代」が高齢期(65歳)に。さらに10年後の2025年、日本の高齢者人口はピークを迎える。その時、65歳以上の高齢者人口は、3500万人。国連基準の「高齢社会」は、65歳以上人口は14%。日本は2004年9月の時点で、すでに19.5%に到達していた……。
DFオンライン編集部では、消費へのアプローチを中心に、シニアマーケットの最前線をインタビュー特集としてお届けする。

第2回

2012年8月31日

正しい商品使用が介護生活の質向上につながる
ユニ・チャーム編(その2)

顧客の正しい商品選択を重視した売場づくりをめざす

 

ユニ・チャーム、営業企画部カテゴリーマネジメントGマネージャー渡部俊之氏

 

―― 改めて見ると、やはりシニア市場の高い成長性には目を見張るものがあります。では、ちょっと視点を変えて、このマーケットに向き合う場合に、どういう姿勢が重要だとお考えですか。

 

渡部 当社では、ブランドメッセージとして、「ずっとあなたでいてほしい」というキャッチフレーズを打ち出しています。介護をされる人にとって、排泄というのは自尊心を保つ大きなポイントになっています。排泄に不安があると、外出も面倒になり、運動量が減り、ますます症状が重くなる。また本人もそうですが、介護をしている人、つまり実際に介護用品を買いに来る方の負担も大きく、精神面での苦痛も大きくなります。その点で私どもが、紙おむつという商品を通して貢献できることは何かと言えば、排泄をサポートする適切な商品を提供することで、介護される人の自立と尊厳を守るとともに、介護をする人の生活の質を少しでも上げていくことだと考えているのです。

 

―― その人のお身体に合った商品の提供を通して、介護品質を上げていくということですね。

 

渡部 そのとおりです。これは私どもの課題でもあるのですが、正しい紙おむつの選択と使い方がまだ広がっていない現状があります。これには理由があり、親御さんが病気で倒れてそのまま介護状態になるなど、ある日突然に介護が必要になる場合が意外に多いのです。すると、介護する人は何の準備もなく、経験もないので、何をどうしていいかわかりません。紙おむつひとつとっても、用途によってそれぞれ機能の違う商品がすでにたくさんありますが、知識がないと、間違った商品を使い続けることで、負担が大きくなってしまっている方もいらっしゃいます。

 

―― ということは、消費者を正しい商品選択へどう導くかということがまず必要になりますか。

 

渡部 そうですね、まず、正しい知識をお伝えすることが非常に重要です。1つの事例としは、自立歩行できて、パンツタイプで十分な人でも、間違った選択をして、テープタイプを使っている例もあります。この場合、1回ごとにトイレまで歩いていって自立排泄すれば、それがリハビリになって機能回復していく可能性があるのに、紙おむつの使い方を誤ることで寝ていることが多くなり、気分が滅入ってリハビリにも消極的になるなど、ますます機能低下を招くというマイナスのスパイラルに入ってしまいかねません。そのためにも、状態にあったタイプ、ニーズにあった商品を選んでいただくことは極めて重要です。

 

―― 用途を間違って使っているケースというのはそんなに多いものなのですか。

 

渡部 間違っている場合と、より効果的な使用ができていない場合があります。当社の調査でも、パンツタイプを使用されている方の場合、パンツタイプの紙おむつと専用パッドという正しい組み合わせを利用されている割合は約2割にとどまり、逆に、寝て過ごす方用のパットを使っている方が3割強と、間違っている例が多かったのです。組み合わせを間違えると、ずれたりもれたりということで不快な思いをさせてしまう。介護されている方にとっても当然、手間を増やし最終的に、料金がかさむという問題も発生しています。

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