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第11回

2012年6月11日

守らなければならないもの、
本当に大事なものは何なのか(最終回)

吉田 芳弘

ウジエスーパー取締役
吉田芳弘 よしだ・よしひろ
大学卒業後リクルート入社、平成16年からウジエスーパー勤務。 現在、総務・人事・広報の他に、障害者特例子会社を経営している。 東北経済産業局農商工連携伝道師など、公職多数。

“余計な物”に気づく

 

 今回の震災は、本当にいろいろな意味で考えさせられること、気づかされたことが多かった。

 

 いつも当たり前にそこにあるものが、実はとても得難い、貴重な宝物であったことに気づかされたり、その逆に、必死に守ろうとしてきたものが、本当に意味あるものなのかどうか、疑わしいことに思えたりもした。

 

 いまだに答えが出ているわけではないが、少なくとも、私たちにとって本当に大事な物は何なのか、守らなければならないものは何なのか、つくづく考えながら仕事をしていかなければならないのだと思う。

 

 たとえば、私たちは実に多くのものを贅沢に消費していたのだということを、今回、まざまざと思い知らされた。

 

 その筆頭はエネルギーだろう。

 

 ガソリンと電気が失われたことで、社会生活のすべてがストップしてしまった。

 

 いいか悪いかは別にして、私たちの生活、生死さえも、エネルギーが握っている現状がある。

 

 政府のエネルギー政策も含めて、現状のままで果たしていいのか、国民的な議論が必要であろう。

 

 それから、震災によってメーカーの工場が被災したり、物流の合理化が求められたことなどもあって、商品のアイテム数を絞り込まなければならなくなった。

 

 当社の場合も、扱うアイテム数を、最盛期の約半分にまで絞り込んでいる。

 

 結果的に、当社にとってもスリム経営に役立ったことは否定できないのだが、それでお客さまに不都合が生じているのかというと、そういうわけでもない。

 

 つまり、お客さまのために良かれと思いつつも、ひょっとしたら、余計なものをたくさん仕入れていたのかもしれない。

 

 経営においてはコスト高になるという意味で“余計な物”と言えるが、同時に、資源や環境へという意味においても“余計な物”だったと言えるのだ。

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