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第4回

2009年10月10日

食材を軸にしたクロスMDで店頭を盛り上げる「新生・キリン一番搾り」の戦略

食連動から食卓連動へ
プロモーションの切り口を変更

 

 今年1月に発表されたビール大手5社の08年のビールの出荷量は2億5612万ケースで、前年比6.5%ダウン。09年も出荷量の減少が見込まれているが、「キリン一番搾り」はリニューアル効果も見込み対前年比と同量の出荷目標を掲げており、厳しい見通しの中で高い期待が寄せられている。発売から20年目を迎え、麦芽100%、一番搾り麦汁にこだわった大幅なリニューアルで生まれ変わった「キリン一番搾り生ビール」(以下、「キリン一番搾り」)。口に含んだときに麦の風味とうまみが広がりつつ、キレの良い後味が楽しめる味わいと、お客様からの反応も上々のようだ。

 

 

 

 

 

 

「キリン一番搾り生ビール」
メジャーリーガーのイチロー選手と女優、松嶋菜々子さんをCMキャラクターに起用した新生「キリン一番搾り生ビール」。麦芽100%ビールは重厚になりがちだが、同ビールでは爽やかな味わいにこだわって開発した。

 

 

 キリンビール(東京都中央区)ではこのリニューアルを機に、既存のファンはもちろん、他ブランドからのスイッチユーザーに「キリン一番搾り」の愛飲者となってもらうべく、従来のCM連動型販促から消費者の食卓を起点にした販促策を打ち出した。

 

 「キリン一番搾り」は旬の味覚と絡めたテレビCMのシリーズが好評で、98年からおよそ50作も展開してきた。2007年からは、ぶりしゃぶや麻婆なすなどテレビCMで紹介した料理と連動し、小売の店頭でクロスMDに取り組んできた経緯がある。しかし、「メーカー発信の一方通行型のコミュニケーションにとどまっていた。料理もものが多く、実際に主婦の方たちが家族のために作ってあげたくなる料理かどうかまで考慮されていなかった」と、キリンビール営業本部営業部SP室主査合原康成氏。そこで着目したのが主婦の目線で考えられたレシピが集積され、その後の購買行動にも影響を及ぼすクックパッド。クックパッドのレシピコンテストを活用し、サイトとレシピ、小売店の店頭が連動したクロスMD「食材×新・キリン一番搾り生ビール」を展開。合原氏は、「これまでに得たクロスMDの知見を活用しつつ、生活者と双方向コミュニケーションが図ることができると判断した」と話す。

 

 

投稿レシピ数は約560品
飲みたくなるトマト料理

 

 第一弾のテーマ食材は「トマト」。3月末から順次展開された店舗では山積みにされたトマトと一緒に、「キリン一番搾り」がずらりと並べられ、生鮮売り場でひときわ目を引くコーナーになっている。トマトとビールを結びつける重要な役割を担っているのが、トマト料理のレシピカードだ。

 

 レシピカードに掲載されているのは、クックパッド上で実施した「食べたくなるっ! 飲みたくなるっ! トマトを使ったレシピコンテスト」(募集期間:1月5日~18日、選考期間1月19日~2月1日)で、557作品の中からグランプリ、準グランプリに選ばれた3品。

 

 グランプリの「トマトマトマ豚(とん)★餃子」(by水森@苺さん)は、どんぐりトマト(もしくはプチトマト)をスライスチーズと豚バラ肉で巻き、さらに餃子の皮で包んで揚げたもの。半分に切ると断面もきれいな一品。準グランプリは、スライスしたトマトに炒めたじゃこをトッピングした「トマトのカリカリじゃこ☆サラダ」(by xxあけぴぃxxさん)と、オイスターソースで味付けをした「牛肉とトマトのふわふわ玉子炒め」(byゆーたんたんさん)で、いずれも食欲をそそるトマト料理ばかりだ。

 

 合原氏は、「おいしく手軽に作れることはもちろん、ビールに合う味で、クロスMDの売り場で魅力的に見せることができるかが審査の際のポイントになった」と説明。「店頭からは『レシピの持ち帰り率が非常によい』と売り場での注目度が非常によい様子が伝わってきている」という。

 

 

 

 

「グランプリレシピ」
グランプリを獲得した「トマトマトマ豚(とん)★餃子」(by水森@苺さん)。ブラックペッパーがきいて、ビールによく合う味付けだ。

 

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