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第2回

2010年1月20日

「時間帯・サイズ・人の配置」総菜のMDから生まれた
改革は、〝お客さまに合わせて〟という視点

石山 真紀

※前回の記事はこちら

 

金田:

 総菜をつくっているところを見せるというお話が出ましたが、実際MDを考えたとき、メーカーがつくっている商品を持ってきて置く場合もあれば、工場でつくったものをばらして盛り付けして出すもの、店内でつくって出すものといくつか種類があると思います。それについて売場の組み立て方をどのように行っていますか?

 

土金:

 24時間営業を始めてわかったことなのですが、いままでのピークタイムというのはお昼と夕方だけだったのです。ですが、ふたを開けてみると午後9時から10時の近辺にもう一つ山ができた。新しいマーケットがそこで生まれたんですね。みすみす見逃してきたこのマーケットをキャッチアップしようということになりました。そこで、取り組みを強化したのが、時間帯MDとサイズMDです。 以前は時間帯MDという考え方が希薄で、朝・昼・晩と大雑把な商品提供をしていました。これを改め、もっとピンポイントに攻めようという考えが出てきました。夕方の4~5時とか夜の9時とかその店ごとに違うピークタイムに向けて、できたて総菜、できたてお弁当を提供していくようになりました。

 

 次に出てきたのがサイズMDのことです。夜の売れ残り商品を見ていると大サイズ商品が多い、サイズを小サイズにして見ると売れる。こうした事から、商品のサイズに神経を使うようになりました。特に立地条件からニーズの高い小サイズの品揃えについては指導強化を行いました。

 

 時間帯MDをやっていくからには、時間に合わせてつくる人も必要となってきます。つくる人の人数に合わせて、商品を提供するのではなく、お客さまに合わせて、商品をつくる人を配置するというところまで、発展していったわけです。

 

金田:

 小さなSMで時間帯やサイズ、人員に至るまで対応していくというと難しさもありますよね。

 

土金:

 ええ。でも逆に言えばSMでしかも店内加工が多い当社だからこそできるのではないでしょうか。これがPC(プロセスセンター)を使ったりすると、できないと思うのです。例えば当社では炊飯を必ず店内で行うことにこだわっています。温かいご飯の提供はセンター商品ではできません。しかし店内での炊飯であれば、ピーク時の時間に合わせて炊き上がるようにセットしておけばいい。そうすれば炊き立てのご飯でお弁当も提供できるわけです。これは小回りが利く、当社ならではと思います。

 

杉生:

 われわれのような企業規模ですと、場所は駅前ですが1店1店は小さい。これで人を使わずPCで行ったらどうなるか。まずコンビニには勝てませんし、大手のSMにもなかなか勝てないでしょう。なぜならわれわれは総菜では後発で、直営で始めたのはつい最近だからです。そこで、コストがかかってもいいから、マンパワーでいいものをつくろうとなりました。

 

 私もコンビニに在籍していましたので、その良さもわかります。ですが技術力とコストで劣る当社がアウトパック商品で勝負してもコンビニには勝てません。ただし、当社でも勝てるシナリオはあります。コンビニが不得意な炊き立て商品、ホット商品等を強化するとともに、売価については、インストアとアウトパックでの原価構造の違いを逆手にとって、利益を取りながらコンビニより安く売ることができるという仮説が成り立つと考え取り組みを強化していきました。

 

 価格の話ですが天重を399円で仕掛けたのは当社が一番早く、これが爆発的に売れました。ですからインでやることの強みというのはあるのです。その強みにかけて勝ち抜いていこうとしているわけです。

 

 われわれのような小さい店舗が、いつつくったかわからないアウトパックの商品を並べて、はたしてお客さまがきてくださるのか。やはり、店内でつくっている方が人は来るし賑わいが違います。そういう店内を見るとほっとしますね。

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