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第2回

2010年8月27日

認知度アップだけでよいのか、デジタルメディア活用

矢矧 晴彦

 最近、幾人かの消費財メーカーの方から、「デジタルメディア」の活用事例についてお問合せを受けている。
 

 ここで言う「デジタルメディア」とは、インターネットでのホームページ、ブログ、TwitterやMixi等のSNS、携帯メール、デ ジタルサイネージなどの総称である。従来の「マスメディア」と比較した呼び名であり、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌等の既存メディアではない、IT技術を活 用した新しいメディアを指している。
 

 お問合せの内容はいずれも、
「売上アップに繋がるデジタルメディアの活用事例はないのか?」
「売上アップに繋がるデジタルメディアの活用は出来ないのか?」
と言ったものである。

 

 現在ちまたでは、ホームページやSNSを活用した「デジタルメディア」での成功例が取り上げられている。飲料メーカーのインターネット上での自社コミュニケーションスペースやTwitterの活用などが有名である。
 

 それらの事例は、商品やブランド、そしてその企業の認知度を上げるという点で成功をしている。しかし認知度よりも、売上を上げることに注力した「デジタルメディア」活用ができないのか、という声が出てきている。
 

 これには「デジタルメディア」に、従来のマスメディア以上の効果を期待する気持ちと、現在の「デジタルメディア」の活用方法への失望の気持ちが込められている。
 

 従来のマスメディアと比べると、「デジタルメディア」は以下の特徴を備えている。
・個人に直接アプローチできる
・リアルタイムでコンタクトできる
・低コストでアプローチできる

 これらの特徴を活用すれば、認知度アップではなく、もっと直接的に生活者にコミュニケーションをとることができるはずである。

 

 つまり商品を買う前に迷っている生活者や、まだ買うものを決めていない生活者の、「背中を押す」ことが可能ではないか?という期待である。
 

 それは「絵に描いた餅」であり、現実は無理なのであろうか?欧米には、「売上に直接つながるデジタルメディアの活用」事例はないのか、見てみよう。

 8月3日に、アメリカの家電量販チェーン、Best Buyが新しいiPhoneアプリケーションの発表を行った。
 

 このアプリケーションは、正確なロケーションを情報に基づく生活者とのコミュニケーションやプロモーションの告知を可能にするものである。

 

 

 同様の機能を持つスマートフォン用のアプリケーションは、既にMytown、Foursquare、GowallaやBrightKiteなどがある。
 

 これらのアプリケーションは、スマートフォンが持つロケーション認知機能、GPS機能やWiFi機能を活用して、スマートフォン保有者がいる場所を認 識し、利用者にその場所に「チェックイン」させることで、場所を認識する。そしてその場所に「チェックイン」したスマートフォン保有者を対象に、割引の提 示やプロモーションを行う。
 

 これらのアプリケーションはアメリカを中心に爆発的にヒットしており、2010年初頭時点で、Mytownで150万人、 BrightKiteで200万人のユーザーがいると言われている。

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