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第15回

2011年11月8日

イギリス市場に見る、熾烈な価格プロモーション

矢矧 晴彦

Tesco 一層の価格引下げキャンペーンを実施

 

 Tescoは、9月24日より“The Big Price Drop”と呼ぶ価格引下げキャンペーンを導入した。これは、日常的に購入されている1,000以上のPB商品を値下げするもので、イギリス全土の店舗で実施する。値下げに費やす原資は£5億以上(約610億円)であるが、昨今の景気悪化やガソリン価格の上昇を鑑み、一層の家計応援のため実施した、とコメントしている。キャンペーンの導入に際しては、20万人以上を対象とした会員カードの購買履歴の分析や家庭での聞き取り調査を行い、景気悪化に伴う家計防衛行動や購買行動の変化について把握した上でA対象商品を選び出した。

 

 

 これは2010年のイギリス国内店舗販売金額を単純に52週で割った値の0.12%に相当する売上を、競合他社から奪ったことになる。

 

 一般的にはイギリスという国は落ち着いたイメージが強いため、イギリス市場も切った張ったの価格競争などとは無縁な、大人しい市場に見えるが、実は企業間で熾烈な価格競争が繰り広げられているマーケットである。

 

各社が導入した「最低価格保証キャンペーン」がきっかけ

 

 “The Big Price Drop”のきっかけとなったのが、Tescoを含む各社の「最低価格保障キャンペーン」である。これは自社で購入したグローサリー部門のNB商品が、競合他社と比較して安かった場合には、差額相当分のクーポンをもらえる。そのクーポンは、次回の買物時に使用できる、というものである。

それぞれ各社の実施内容を見てみよう。

 

Tesco Price Check

 

 リアルの店舗とネットで販売されたNB商品とごく一部のPB商品が対象で、Asdaとの価格比較を行うキャンペーンである。買物後に専用ホームページにアクセスし、レシートに記載してある店番号、ジャーナル番号などを入力すると、自動的に差額を計算してくれ、差額があればクーポンを受け取れる。

 そのクーポンとレシートを持参すると、次回の買物時に差額分を割引してくれる。

 

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