ファーストリテイリング2012年8月期上期決算実況中継(2) 成長の軸足は海外ユニクロ事業

2012/04/15 00:00
Pocket

 2012年8月期下期は、国内ユニクロ事業では3月16日に東京銀座にグローバル旗艦店を開業し、大変好評だ。ユニクロとアンダーカバーのコラボレーションを《uu》コレクションとして発売し、これも好評だ。

 ユニクロのTシャツコレクションである《UT》10周年でコンテンツを大幅に拡充し、好調な売れ行きだ。

 機能インナーの《シルキードライ》と《サラファイン》は、世界統一名称として《AIRism》(エアリズム)とした。これらは、これから大変な勢いで売れるものと予想できる。カラ―ボトムス、UVカット商品群、クールビズ商品を今夏に向けて期待している。

 

 海外ユニクロ事業は、アジア地区での大量出店を継続する。

 g.u.事業は、3月23日に銀座に旗艦店を開業して好調に推移している。

 

 今後、成長の軸足は、海外ユニクロ事業にシフトする。

 2015年8月期には海外事業の売上高が国内ユニクロ事業を超えると予想している。その際には両事業とも8000億円~8500億円の売上高に達しているはずだ。

 その実現に向けて、今後はアジアを中心に世界中に年間200~300店舗のペースで出店していく。

 内訳は、グレーターチャイナ100店舗、その他のアジアが50~100店舗、欧米が50~100店舗ということになる。ちなみに2012年8月期末の海外店舗数は291店舗になる予定だ。

 

 さらにアジア市場に対しては、上期にはグローバル旗艦店を台北(2011年9月)とソウル(同11月)にオープンした。両店ともに好評だ。

 また、新規国として、2011年9月にタイに、2012年6月にフィリピンに進出する。

 そして、グローバル旗艦店と連動して、グローバルマーケティングを本格始動している。上期には《ヒートテック》と《ウルトラライトダウン》のテレビCMを中国、香港、

 台湾、韓国でスタートした。これによって売上高は大幅に増加した。

 アジア市場を展望するなら、グレーターチャイナ(中国、香港、台湾)、アセアン諸国、インドは最大の成長機会と考えている。40億人の人口を抱え、今後10年間に中産階級の人口が爆発的に増える可能性があるからだ。

 

 現在、中国労働者のコストアップについて懸念されているが、中国政府の方針として、これまで中国に進出した企業に対する優遇政策から、国民生活への優遇政策にシフトしている証拠だ。これから、中国の中産階級の消費が本格的に始まるはずだ。

 生産拠点としての中国のコストアップについては、沿岸部から奥地に工場を移転することで回避すること。もうひとつは、中国の工場経営者と一緒に中国周辺の国々(カンボジアやベトナム、インドネシア、ミャンマーなど)に移していく。

 

 だから、次の10年間の出店目標としてグレーターチャイナで1000店舗以上、その他のアジア地区で1000店舗以上を出店したい。売上高営業利益率は15%以上を目標に据えている。

 2012年2月末現在、グレーターチャイナには136店舗を展開している。内訳は、華北・東北(北京など)28店舗、華中6店舗、華東(上海など)51店舗、華南(広州など)18店舗、西南(重慶など)10店舗、台湾7店舗、香港16店舗だ。

 近い将来は1000店舗を達成。潜在的には3000店舗以上の出店余地がある。

 

 もうひとつ。アセアン諸国とインドについてだ。

 2012年6月にフィリピンに1号店を出店予定。2013年以降、インドネシア、オーストラリア、ベトナムへの進出を計画するとともに、インド進出の検討を開始している。

 

 米国については、2011年10月にグローバル旗艦店としてニューヨーク5番街店、目がストアとしてNY34丁目店を開業。グローバルブランドとしての《ユニクロ》が世界中から注目を集めている。

 米国西海岸へも進出する。2012年秋にサンフランシスコ市内にPowell Street店(仮称)を出店したい。

 また、東海岸ではあるがニュージャージー州のショッピングモールへの出店も予定している。

 今後の米国拡大戦略は、大都市と周辺には出店していきたい。ニューヨーク市内・郊外で20~30店舗を出店。サンフランシスコ、ロサンゼルス市内・郊外でも20~30店舗を出店したい。

 

 一方、欧州の展開は、主要都市に出店していく。

 今期来期の計画としては、英国はスクラップ&ビルドにより、ロンドン市内の大型店中心の事業に再構築する。フランスは、2012年秋からパリ近郊で出店を加速する。

 拡大戦略としては、ベルリン、ミラノ、バルセロナなどの主要都市を中心にモスクワなどへの出店を計画する。

 

 次に日本市場の再攻略だが、3月16日に銀座にグローバル旗艦店を開業した。世界最大で最新で最良の店舗だ。売場面積1500坪、12階全フロアで展開しており、年商は100億円をめざす。コンシェルジェを設置し6カ国語でお客様に対応。ユニクロとアンダーカバーのコラボレーションやUTが大人気だ。

 今後、日本市場については、全国の大都市にグローバル旗艦店と1000坪級のロードサイド店を出店する。グローバル旗艦店は、2012年秋に新宿グローバル旗艦店をオープンする予定。それに続いて、原宿、渋谷、池袋、上野、大阪、名古屋、札幌、福岡、仙台にグローバル旗艦店の出店を検討している。

 1000坪級の超大型ロードサイド店は、東京近郊に超大型ロードサイド店を出店する計画だ。年商30~50億円規模のロードサイド店をつくる。

 

 日本国内には、アメリカンイーグルが上陸すると言われているけれども、グローバルブランドには、どんどん出てきてほしい。これからは、世界中に世界中のグローバルブランドが進出していく時代だ。

 どの産業でも同じだが、お互いに競争して、勝つために努力することで成長する。ライバルを打ち負かさないとダメだと思う。

 しかも、われわれのポジショニングには独自性があると自負しているので十分勝ち残れると思う。また、それぞれの企業がそれぞれのポジションでがんばることが市場を活性化させる。その意味では、多くの企業が競争しながら産業を活性化させることが大事だ。
 

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態