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2009年8月19日

nanacoの利用状況と今後の可能性

山本 俊介

アイワイ・カード・サービス 山本 俊介社長

電子マネー普及のために安心感と利便性を追求

 

 本格的な普及が始まった電子マネーの潜在的な市場をみると、小売・サービス全体の販売高が191兆円以上と言われる中で、クレジット決済など販売信用は43兆円にとどまり約150兆円は現金決済とみられている。また、現金決済のうち約60兆円は3000円以下の小額決済が占めている。つまりカードビジネスとして取り込めるのが100兆円程度はあるのではないだろうか。そこでセブン&アイHLDGS.として独自の電子マネー「nanaco」を2007年4月に導入したのは、3000円以下の小額決済の利便性を高めることと、グループ共通の決済手段、共通のポイントサービスなどにより営業効率を高めるインフラ構築を狙った。そのために電子マネーは利用可能な場所やチャージ方法など分りやすさを追求し、独自に導入することでコストの外部流出を防ぎ顧客サービスの向上に努め、nanacoをベースに新しいマーケティング方法も追求した。


 nanacoは9月30日現在、会員数631万人、9月度の月間利用件数は2900万件、利用加盟店数2万962店舗ということになっている。nanacoのサービスを開始した時から現在でも注目しているのは1日・1店舗あたりの利用件数。加盟店が増えても使われなければ意味がない。nanacoは48件の利用、セブン-イレブンに限れば70件以上の利用があり他のプリペイド方式の電子マネーよりはるかに利用されている。10月末では会員数は660万人でこのうちセブン-イレブンで526万人、モバイルもようやく100万人を超えた。利用可能店舗は2万1120店に増え、グループ外にもJCBとの提携により加盟店拡大を推進している。また他のプリペイド方式、ポストペイ方式の電子マネーと大きく異なるのは、コンビニの運営に合わせて24時間365日稼動のコールセンターで問い合わせを受け付けていることだ。


 セブン-イレブンでは来店客が男性62%に対して女性38%、しかしnanaco会員で見ると男性51%に対して女性49%と女性の使用比率が高まっている。また30代、40代の利用率が高いという特徴もある。そしてnanaco利用の平均単価も高い傾向にある。これはポイント販促の効果が高いということだ。サラダ全品にボーナスポイント20ポイントをつけたらキャンペーン期間に販売数が増加したが、キャンペーン後も高い販売が継続している。また、ギフトカード市場拡大を予想し、7月末からはNTTカードソリューションと提携し「nanacoギフト」の販売を全国で開始した。これはIDタイプとカードタイプを揃えた。

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