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2018年3月1日

[酒類MD]
HCならではのクロスMDや飲食シーンの提案を行うことで
酒類のある楽しい暮らしをアピール

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REPORT

alcoholic drink

酒類MD


HCならではのクロスMDや飲食シーンの提案を行うことで
酒類のある楽しい暮らしをアピール

昨年の改正酒税法の施行や今年の4月に実施されるビールの定義改正などの影響を受ける酒類部門。専門店(一般酒販店)をはじめ、スーパーマーケット(SM)やコンビニエンスストア(CVS)など、業態間での競合も激しい。その中で、ホームセンター(HC)での酒類販売について、カインズ(埼玉県、土屋裕雅社長)の取り組みを取材した。 (本誌:島野和久)

 

● PB商品を積極的に展開し、さらに次の戦略へ

 

カインズ 商品本部 日用雑貨・加工食品事業部 チーフバイヤー 吉江孝仁氏

 酒類販売自由化以降、HCをはじめ、SMやCVS、ドラッグストア(DgS)などが次々と参入してきた酒類販売。当初は集客や来店頻度のアップを狙える商材であることが魅力であったが、現状では、品揃えや価格訴求による差別化がしにくくなっている。

 

 カインズでは、酒類の独自性を高めるために、プライベートブランド(PB)商品を積極的に開発している。そのひとつが、同社の酒類の売上を牽引している第3のビール「黄金(こがね)」である。「黄金 芳醇」「黄金 BLACK」「黄金 OFF」、そして、昨秋に新発売となった「黄金 WHITE」を加え、全5アイテムのラインアップ。選ぶ楽しみと飲み比べができることで、さらに顧客から支持を集める商品へと成長している。

 

 カインズ商品本部日用雑貨・加工食品事業部チーフバイヤーの吉江孝仁氏は「ナショナルブランド商品では、価格訴求にも限界があり、同じ商品を扱うことから、差別化はできない。その点、PBならカインズらしさをアピールできる」と語る。

 

 同社のPB戦略は、ビールをはじめ、缶チューハイやハイボール、ワインへと拡大している。中でも、新しい取り組みであり、人気商品となっているのが、広島大学と共同研究したPBリキュール「植物乳酸菌ヨーグルトのお酒」。健康を意識した酒というコンセプトの商品だ。

 

 これらがカインズの独自性を打ち出し、同時に、集客や収益性をアップしている。同社は、PB戦略とともに、売場づくりにも新たな展開を開始している。

 

● 酒類販売の位置づけを変更し暮らしを楽しむ提案型売場へ

 

 生活に必要なさまざまな商品と一緒に、酒類もリーズナブルに購入できる利便性は、HCにとっては優位点となっている。しかし、価格訴求とケース買い促進する売場づくりでは、消費者の共感は生まれない。そこで、同社はスローガンである「くらしに、ららら。」を具現化する売場づくりを推進している。

 

 その代表的なものが、ワイン。直輸入品やPB商品開発など、商品ラインアップとともに、売場づくりも変化している。ワインに合うつまみとの関連販売やワインと食の提案など、暮らしを楽しむためのワインという位置づけで、提案型の売場を積極的に展開している。

 

 日本酒やウイスキーは、ミニチュアボトルを揃えた「お試しサイズで、自分好み見つけて」というコーナーをつくり、健康志向を取り入れた糖質ゼロ・プリン体ゼロ商品や「植物乳酸菌ヨーグルトのお酒」を集めたウエルネスコーナーも展開している。さらに、HCならではのアウトドア商品と「バーベキューに合うお酒提案」というクロスMD(マーチャンダイジング)をはじめ、HC取扱商品との関連販売による提案も推進している。

 

 「暮らしを楽しむためにあるお酒」をコンセプトに、「DgSや専門店などでは実施できないクロスMDをはじめとするテーマ性のある提案型販促は、HCの武器になる」と吉江氏は考えている。

 

 業態の特徴を生かし、消費者へ暮らしを楽しんでもらう売場づくりが、HCでの酒類MDのひとつの方向性と言えるだろう。

 

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