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2017年11月8日

ダイヤモンド・リテイルメディア・カンファレンス2017 開催レポート
進化する流通・小売業のデータ分析経営
リアルタイム経営を実現するデータ分析・活用の最前線

【事例講演】

「経営に役立つクラウド・セルフサービスBIの活用」

ビッグデータの活用・可視化によるデータドリブン経営


嘉穂無線ホールディングス株式会社
代表取締役社長
柳瀬 隆志 氏

 

操作のシンプルさなど評価しTableauを導入

嘉穂無線ホールディングス株式会社
代表取締役社長
柳瀬 隆志 氏

 嘉穂無線ホールディングスは、もともと電気部品の販売から電気店として創業し、現在では電子工作キットなどを販売するELEKIT、山口県を含む九州北部を中心に63店舗を展開しているホームセンターのグッデイ、データ分析を事業化したカホエンタープライズを傘下に置く持ち株会社である。

 

 Tableauを導入する以前は、POSデータなど大量のデータが生成されているもののデータの管理が不十分で、十分に活用できている状況ではなかった。必要な業務データを、マクロを組みデータベースから引っ張ってきて集計しExcelでの数値管理を行っており、生データからピボット、グラフを作成し、さらに個人で作成・管理していた。しかも膨大なデータを活用することは、業務システムへ負荷が大きいとシステム担当から言われて社内での連携もできていなかった。つまり価値のある大量のデータを、ほとんど経営に生かすことができなかったわけだ。

 

 これを改善するため、データビジュアライゼーションツール「Tableau」を試験的に活用。求めていた簡単な操作でデータを可視化し、分析にかかる時間を大幅削減すること、さらにシステム部に負荷をかけず管理職や業務担当者が自らツールを操作して業務帳票を作成することが可能となった。

 

 ツールの導入には、複数の製品を比較したが、Tableauの「操作のシンプルさ」「データ分析の速さ」「グラフの綺麗さ」「多様なグラフを簡単に出せる」という機能にTableauが優れていたため導入を決めた。使ってみると、今まで行ってきた分析は分析ではなかったということを思い知らされた。

 

 データ分析ツールを使って大量のデータを活用するというのは初めてであり、Tableauで扱うデータ用の万能テーブルを作成するなど導入については慎重に進めた。まず2015年度前半に3人を初期ユーザーとして、機能評価やデータ活用推進チームを立ち上げて習熟に努め、さらに後半からは5人のコアユーザーを育成するとともに売上など営業部門の数値を中心に分析を開始し、Tableauの使い方だけでなく「統計の基礎講座」などの勉強会も実施。

 

 そのコアユーザーを15人に増やし週次経営会議で実績報告をスタートするとともに会計、労務など管理部門数値の分析も開始。そして16年度後半からOnlineライセンスを購入して取引先、バイヤーやエリアマネージャーなど社内の他メンバーを含め150人以上に展開を広げた。

Tableau導入~展開の流れ
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経験生かしデータ分析ビジネスもスタート

 現在でも若手社員を中心に週1回、通称“Tableau道場”と呼ぶ勉強会を行っている。これにはシステム部門だけでなく、商品部や店舗運営部、マーケティング部などの社員も参加しており、毎回盛況である。また、Tableauの公式資格の取得をめざした勉強会も行っており、現在7人が資格を取得している。さらに今後、10人以上の合格をめざす。

 

 社内研修の拡充だけでなく、バイヤーやエリアマネージャーなど職種別ダッシュボードを作成し展開を図っていること、さらに週次経営会議や店長会議、本部全体会議などでデータ分析結果を積極的に発信することでTableauの周知を図っている。

 

 Tableauを導入し活用が進んでいることで社内のデータに対する考え方も変化している。まず手書きや手入力を避けてデータを入力し集計作業を自動化することで業務が効率化し、スピード感が生まれている。また、これまでシステム部門だけが理解していた、自社のデータテーブル構造が可視化されたことで、誰でも「どこにどんなデータがあるか」が容易に把握できるようになった。

 

 データが可視化されることにより、それまで重視されてきた感覚や経験則ではなく事実であるデータに基づく議論ができるようになった。さらにセルフサービスBI化で、帳票作成のための人員や作業が不要になり、従来は1週間かかっていた作業が半日でできるようになるなど大幅な生産性向上も実現した。

システム構成図
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 社内にそうした経験や実績が蓄積されてきたことで、それをデータ分析サービスとして展開するためにカホエンタープライズという会社を設立し、17年4月に事業開始している。事業内容としては①データベース構築やTableau導入・活用支援などデータ分析環境の構築②企業システムのクラウド化支援③業務効率化や実務へのデータ活用といったコンサルティング業務―を3つの柱としている。すでにTableauライセンス販売では学習塾や食品メーカーやスーパーなどに実績を挙げている。

 

◆Tableau活用の詳細(動画)はこちらから
  https://goo.gl/jCFVKf

 

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