ホーム   特集&連載    DRMオンライン・オリジナル    店舗フォローをアウトソーシングで最適化 
記事タイトルバナー
2017年8月9日

最終回
アウトソーシング活用成果を最大化するための4つのポイント

<その①業務の依頼内容を明確にする>

 

 アウトソーシング業者に何をしてもらうかを伝えるための「指示」の内容によって、結果は大きく変わってきます。例えば、キャンペーンに合わせた店頭での大陳作業をアウトソーシングする場合の指示として

 

  • 売場の担当者と相談し、対象商品が目立つように陳列してください。

 

といった指示ではなく、

 

  • 加工食品の担当者に挨拶し、キャンペーン内容を説明
  • この時期に売れる商品であることをアピールし、売場の優位置での展開を交渉
  • 対象商品の中でも最も売れ筋のAを主動線上に配置し、その隣に新製品のBを陳列
  • 陳列終了後に担当者に確認いただき、御礼をのべて退店

 

といった実施すべきことが明確な指示になっていることが重要です。

 

<その②アウトソーシング実施期間中の対応体制強化>

 

 セールスに代わってスタッフが実際に店頭に行って業務を行う際には、いろいろなイレギュラーな事態が発生します。「店舗に行ってみると販促物が届いてない」「本部で決まった棚割り表を持参したが、店からは違う棚割り表を渡された」「陳列対象商品の納品数が足らない」などなど、現場のスタッフでは判断出来ない事も多くあります。そうした場合にはその都度対応方法についてセールスに確認して解決する必要があります。すぐに連絡がとれない場合は、後日改めて訪問するなど効率が悪くなると同時に、店舗担当者からの信頼を損ないかねません。

 

 また、そうしたイレギュラーな事態以外でも、スタッフが訪問した際に、商品についての質問、販促物の要望などの意見を聞くこともあり、そうしたことに的確に対応できる体制をとっておくことも、アウトソーシングの成果拡大に繋がる重要なポイントだと言えます。

 

<その③成果の上がる店舗をフォローする>

 

 店頭をフォローすることで成果の期待できる店舗とあまり期待できない店舗の違いには二つの要因があります。一つはその店舗の売上規模(売る力)であり、もう一つは個店裁量度です。催事場やエンドなどでの売場展開において、個店裁量度が高い店舗であれば、その地域特性、季節性などを加味した提案を行うことによって、より高い成果が期待できます。逆に個店裁量度が低い店舗については、本部商談に注力し、店舗フォローには労力をかけないことが望ましいと言えます。

 

 下表は、「売上規模」と「個店裁量度」を軸としたマトリックスであり、左上に位置する店舗ほど店舗フォローの成果が期待できると言えます。逆に右下に位置する店舗は、店舗フォローの効果が期待できません。

 「どの店舗をどういった形でフォローするのか」をしっかりと整理することは、費用対効果の上でも重要です。

 

<その④セールスの仕事の中身(質)を変える>

 

 アウトソーシングの活用でセールスが楽になったと感じるなら、それはアウトソーシングをうまく活用できていないと言えるでしょう。店頭作業が増加する中で、セールス本来の売上拡大のための仕事が出来なくなっているためにアウトソーシングを活用するのであり、そこで生まれた時間をセールスが有効に使えなければ、最終的な成果拡大には結びつきません。

 

 セールスの仕事が、実際に店舗を回って「足で稼ぐ営業」ではなく、アウトソーシングという手足を活用し、「頭で稼ぐ営業」に変わっていくことが必要です。アウトソーシングの活用により生まれた時間を提案書の作成、商談、指示書の作成、企業や店舗の分析などに活用できた時に、アウトソーシングの成果が最大化することが出来ると考えます。

 

 

<著者プロフィール>

フィールドマーチャンダイジング(FMD)研究会
細野英一郎(会長)・石野真博(事務局長)

 小売業における店頭販促支援、商品陳列などのフィールドマーチャンダイジング(FMD)業務を、メーカーや卸に代わって実施する事業者8社が集まり、2016年1月設立。
 設立の目的には、同研究会に加盟する各事業者が法令を順守し、従事するスタッフの価値や技術を高めることで、アウトソーシングしやすい『安心して任せられる仕組みづくり』を整備することを掲げている。
 スタッフの陳列スキルアップに向け、加盟各社のノウハウを集めた陳列マニュアルを整備し、スタッフ教育を実施。現場でのキャリアやスキルを基準としたFMD陳列士という資格制度を導入し、既に全国で150名の陳列士が活躍している。

 

【FMD研究会】 https://www.fmdkkk.com/

連載バックナンバー

Special topics