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2017年8月1日

平均閲覧率はわずか5.7%!
売場だけでなくウェブサイトも見直そう

ダイヤモンド・チェーンストア

文=鈴木 雄高

公益財団法人流通経済研究所
主任研究員

 

 

 食品スーパー(SM)は、品揃えや売場づくり、販売促進策を工夫することで来店客数の増加を図っている。一方で、ウェブサイトについてはどうだろうか。買物や生活に役立つ情報を発信したり、シズル感のある写真や動画を掲載したりしてウェブサイトの魅力を高め、アクセス数を増やそうとしているSMは少ない。

 

 流通経済研究所が実施した調査によると、SMの店舗利用者に占めるウェブサイトの閲覧経験者の割合は平均で5.7%にとどまった(図表)。ドラッグストアやコンビニエンスストアなどにも共通する傾向ではあるが、SMの顧客は、店舗は利用してもウェブサイトはほとんど閲覧していないことがわかる。

図表●店舗利用者における企業ウェブサイト閲覧経験者の割合※首都圏在住の1697人を対象に実施したインターネット調査(2016年実施)より。数値は各業態の平均値。
対象企業数は、食品スーパーが9、総合スーパーが4、コンビニエンスストアが4、ドラッグストアが8、家電量販店が3、外食チェーンが9。なお、回答者数は業態ごとに異なる
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 調査に際してSMのウェブサイト閲覧率が低いことはある程度予想していたが、ここまでの低いことには驚きがあった。そこで、全国のSMチェーン25社のウェブサイトを実際に閲覧してみた(2016年12月11日に閲覧)。12月というタイミングもあり、ほとんどのウェブサイトではトップページ上部にクリスマスケーキかお節料理の大型バナーを掲出していた。そしてその下には、店舗情報、チラシ、レシピといったお決まりのリンクが設置されていた。

 

 売場にも言えることだが、多くのSMのウェブサイトは同質化しているようだ。洗練されたデザインもあまり見られず、地味な印象のウェブサイトが多い。

 

 そんななか、印象に残ったのがエブリイ(広島県)とロピア(神奈川県)のウェブサイトだ。いずれも写真や動画、目を引くキャッチフレーズなどを多用しており、「私たちはこんな会社です」「こんな店です」というメッセージを強く打ち出している。

 エブリイはウェブサイトで、「日本に類のないスーパーマーケットへ!」、ロピアは「日本一付加価値の高い会社」という経営目標を大々的に掲げている。そのために推進している取り組みを、実際に働く従業員の写真を使いながらわかりやすく説明しているのだ。いずれも、自社を「もっと知ってほしい」「深く理解してほしい」という熱い思いを顧客に伝えようとしている。両社は品揃えや売場づくりにおいても他社と一線を画すユニークな取り組みが多いが、ウェブサイトについても同様にこだわっているようだ。

 

 もっとも、いずれのウェブサイトも爆発的なアクセス数があるわけではないだろう。しかし、何らかの理由でアクセスした人には強い印象を与える可能性は高い。

 企業にとってウェブサイトとは「玄関扉であり、家そのものであり、服装であり、名刺であり、自己紹介であり、会社の顔」である、と言うのは池田純氏(前・横浜DeNAベイスターズ代表取締役社長)である(※1)。SM企業は、まだ注力している企業が少ない今こそ、顧客に自社のこだわりを熱く伝える場所としてウェブサイトを有効的に活用するべきだろう。

 

※1:池田純『空気のつくり方』(幻冬舎、2016年)

 

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