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第150回

2017年7月15日

総菜、生鮮食品の強化が食品スーパーの生き残る道 
マックスバリュ九州 代表取締役社長 佐々木 勉

DIAMOND Chain Store

福岡県に本部を置き、九州全県で食品スーパー(SM)を展開するマックスバリュ九州。商勢圏では、同業のSMのほかにもディスカウントストア(DS)、食品の扱いが大きいドラッグストア(DgS)などが台頭し業態の垣根を超えた競争が激しさを増している。そんななか、どのように自社の特徴を出し、差別化を図っていくのか。同社の佐々木勉社長に聞いた。

聞き手=下田健司(本誌) 構成=森本守人(サテライトスコープ)


各地で食品を扱う異業態が台頭

ささき・つとむ●1955年7月9日生まれ。79年ジャスコ(現イオン)入社。95年三岐商品水産マネージャー。2001年水産商品部マネージャー。03年SSM商品本部北関東商品部長。04年SSM商品本部西関東商品部長、関東カンパニー食品商品部長。07年フードサプライジャスコ(現イオンフードサプライ)代表取締役社長。11年イオンアグリ創造取締役。14年マックスバリュ九州代表取締役社長

──小売企業間の競争が激化しています。とくに九州は、全国的に見て競争の激しい地域と言われます。現在の経営環境についてどのように認識していますか。

 

佐々木 非常に厳しいという見方をしています。SM企業同士の競争はもちろんですが、食品の売上高構成比が50%を超えるDgS、徹底して価格訴求するDSといった異業態と競合するケースが増えています。なかでも近年、毎年2ケタ出店を続けて九州各地で急速に店舗数を増やしているDS企業もあり、徐々に存在感が高まっています。

 

 DgSやDSなどの異業態の店舗では、加工食品だけでなく、生鮮食品を低価格で販売することで集客を図るケースが増えています。コンセッショナリーチェーンや専門店とうまく連携し、競争力ある売場づくりをしており、SMにとっては大きな脅威となっています。

 

──そんななか、マックスバリュ九州の2017年2月期の業績を見ると、売上高1703億円(対前期比9.9%増)、営業利益26憶円(同27.5%増)と好調でした。この結果をどう振り返りますか。

 

佐々木 前期の業績に与えた要因として最も大きかったのは熊本地震です。発生直後、大半のSM店舗が閉まったままだったのに対し、当社店舗は比較的早期に営業再開にこぎつけました。

 

 最も早かった店舗は震災翌日でした。天井が落ちるなど大きな被害を受けた店舗であっても、地震発生後2週間ほどで営業を再開しました。いずれの店舗も多くのお客さまに頼りにされ、供給が追いつかない状況が続きました。予期せぬ需要があったため売上高は大きく跳ね上がりましたが、もしそれがなければ例年並みの伸長率だったと分析しています。

 

 前期の業績を受け、18年2月期は非常に厳しいと見ています。店舗によっては、対前期比で数割減の水準で推移しています。高いハードルではありますが、今期も何とか目標をクリアしたいと考えています。

 

──前期は次代の事業展開を視野に入れた新型店舗を出店しました。

 

佐々木 これまでの店舗とは外装、内装のほか、品揃え、売場づくりなどすべてを見直した、新しいタイプのSMです。16年3月に「マックスバリュエクスプレス二日市店」(福岡県筑紫野市)と「マックスバリュ上荒田店」(鹿児島県鹿児島市)、同年9月に「マックスバリュ熊本北店」(熊本県熊本市)の3店舗を出店しました。二日市店と上荒田店は1年が経過し、結果を検証しているところです。

2016年3月に出した「マックスバリュエクスプレス二日市店」。外装、内装とも落ち着いた雰囲気の新型SMだ

 

──今期はどんな重点施策に取り組んでいますか。

 

佐々木 第一は「地産地消」です。九州は県あるいはエリアで味の嗜好が異なります。お客さまの嗜好に合わせることを基本に、各地で生産された商品をそのエリアで消費するというかたちで地域密着を図ることを重視しています。第二は「人材教育」です。いかに優秀な従業員を育成するかが、競争の激しい時代を勝ち抜く大きなポイントになると考えています。

 

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