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2017年7月12日

第4回
店頭業務のアウトソーシング活用具体例(1)

売場作りにアウトソーシングを活用し売上が2.5倍にアップ

 

 食品メーカーA社では毎年、春と秋にリージョナルスーパーB社とのタイアップキャンペーンを実施しており、キャンペーンに合わせた売場での大陳企画を展開している。これまでは本部商談で決まれば、半数以上の店舗でその企画が展開されていたが、ここ数年その売場展開率が減少傾向にあったことから、今回、アウトソーシングを活用した。

 

 図①は、商談+セールスによる店舗フォローだけだった前回と、アウトソーシングを活用した今回の売場展開率を比較したものである。

 

 前回の売場展開率が34%だったのに対し、今回は70%、大陳は出来なかったが、販促物の設置まで行えた店を合わせると全体の88%の店でキャンペーンに伴う売場展開が実現できた。

図①売場展開率
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 次に図②は、前回のキャンペーン実施時(2週間)を100として、今回の実施時(同じく2週間)での売上を比較したものである。

 

 同期間中の売上が約2.5倍にまでアップし、売場展開率のアップとほぼ比例するような結果となった。

 

 メーカーの担当者は、

「アウトソーシングにかかったコストを差し引いた利益ベースで考えても、前回を大きく上回ることが出来た。」

とコメントしている。

図②売上比較
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 A社では、売上がアップした要因として、

  • 売場での露出をより多くの店で高めることができたこと
  • 商品の納品に合わせて一斉に店舗をフォローすることで、キャンペーン開始と同時に一斉に売場を構築できたこと
  • ふだんセールスがなかなか行けない店舗についてもフォロー出来たことで、店舗担当者に意識してもらえたこと

の三つをあげている。

 

 そして、売上に直接結び着かないが、各店舗の売場の実態、他社商品を含めた扱い状況などを把握することが出来たことも、今後の本部商談に役立っている。

 

 今回は、アウトソーシングすることによる売上拡大の具体例を紹介した。次回は、アウトソーシングすることによるコストダウン、セールスの役割の変化について具体的な事例を紹介する。

 

 

<著者プロフィール>

フィールドマーチャンダイジング(FMD)研究会
細野英一郎(会長)・石野真博(事務局長)

 小売業における店頭販促支援、商品陳列などのフィールドマーチャンダイジング(FMD)業務を、メーカーや卸に代わって実施する事業者8社が集まり、2016年1月設立。
 設立の目的には、同研究会に加盟する各事業者が法令を順守し、従事するスタッフの価値や技術を高めることで、アウトソーシングしやすい『安心して任せられる仕組みづくり』を整備することを掲げている。
 スタッフの陳列スキルアップに向け、加盟各社のノウハウを集めた陳列マニュアルを整備し、スタッフ教育を実施。現場でのキャリアやスキルを基準としたFMD陳列士という資格制度を導入し、既に全国で150名の陳列士が活躍している。

 

【FMD研究会】 https://www.fmdkkk.com/

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