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2017年6月14日

第2回
セールスの活動コストを把握していますか?

 前回は、セールスの労働時間削減策として、特定の時期に増える新店陳列や棚替陳列等の業務内容をアウトソーシング出来れば、セールスの人数を変えることなく、業務量の弾力性に対応することが可能となるという話しをしました。

 

 しかし、「アウトソーシングすればコストアップになるからセールスが対応せざるを得ない」という声があるのも確かです。アウトソーシングは本当にコストアップにつながるのでしょうか?

 

 セールスが新店陳列で一日対応した場合、それはどのくらいコストがかかっているとみれば良いのでしょうか。ここでは、まず、セールスの人件費について考えてみます。

 

表(1)セールスAさんにかかる人件費試算
(出所:(株)トータルマネジメントビジネス社調べ)
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 表(1)は、国税庁から発表されている日本の平均年収(男性)を参考に、セールスAさんの会社が負担する人件費を試算したものです。この事例の場合、社会保険料等も含めた人件費は年間トータルで約630万円、1日当りに換算すると22,450円、時給換算だと2,806円となりました。

 

 セールスが1日働くということは、これだけの人件費をかけているということなので、同じ業務をアウトソーシングする際には、一つの目安となります。

 

 当然ながら、トータルコストを増加させないためには、アウトソーシングすることによって生み出されるセールスの労働時間を有意義に活用することが大前提となります。あるいは、最もわかりやすいのは、セールスの労働時間がその分減少することです。アウトソーシングすることによってセールスの残業時間が減少すれば、人件費の削減につながり、営業にかかるトータルコストの削減につながります。

 

 コストの視点で更にメリットが出やすい事例は、『遠隔地での店頭作業』が挙げられます。先程の試算には、移動時間と移動経費は含まれていませんが、宿泊を伴うような遠隔地であれば、移動日数もカウントする費用がありますし、移動経費も上乗せとなってきます。そうした時に、活動拠点に近いスタッフを活用したアウトソーシングができれば、移動コストだけでコストメリットが出てくる場合もあるでしょう。

 

 セールスにかかっているコストを認識しておくことは大変重要です。このコストに見合った業務になっているか、会社トータルの視点で考えるための基礎材料として下さい。

 

 以上の通り、今回はコストの視点からアウトソーシングを検討する見方についてみてきましたが、一方で、アウトソーシングはコストメリット以上の様々な利点もあります。次回は、「店頭活動をアウトソーシングするメリット」について考えたいと思います。

 

<著者プロフィール>

フィールドマーチャンダイジング(FMD)研究会
細野英一郎(会長)・石野真博(事務局長)

 小売業における店頭販促支援、商品陳列などのフィールドマーチャンダイジング(FMD)業務を、メーカーや卸に代わって実施する事業者8社が集まり、2016年1月設立。
 設立の目的には、同研究会に加盟する各事業者が法令を順守し、従事するスタッフの価値や技術を高めることで、アウトソーシングしやすい『安心して任せられる仕組みづくり』を整備することを掲げている。
 スタッフの陳列スキルアップに向け、加盟各社のノウハウを集めた陳列マニュアルを整備し、スタッフ教育を実施。現場でのキャリアやスキルを基準としたFMD陳列士という資格制度を導入し、既に全国で150名の陳列士が活躍している。

 

【FMD研究会】 https://www.fmdkkk.com/

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