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2017年5月24日

第1回
セールスの残業が増えていませんか?

 過労死、長時間労働、ブラック企業等々、過酷な労働環境が様々な形で取り上げられ、政府が主導する働き方改革の名のもとに、あらゆる分野で総労働時間削減が求められています。かつて労働時間管理は内勤スタッフが中心でしたが、現在は外勤主体のセールスの時間管理も厳格になってきており、今、まさにセールスの労働時間管理の見直しは避けて通れない課題です。そうした中、セールスの残業増加に悩んでおられるところが多いのではないでしょうか。

 

 そこで、まずセールスの業務時間分析を行った事例を見てみます。図表①はあるメーカーセールスの業務時間を構成比で示したものです。

 

(出所:(株)トータルマネジメントビジネス社調べ)
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 これを見ると、「店舗フォロー・陳列支援」と「移動時間」の二つで50%を超えています。一方でセールス本来の業務である「商談」や「提案書作成」には25%しか時間が割けていません。

 

 セールスの残業が増えているとすると、その要因として、「店舗フォロー・陳列支援」と「移動時間」の増加を疑う必要がありそうです。

 

 まず挙げられるのが、小売店の新規出店や店舗改装、または棚替えに伴う陳列支援業務の増加です。図表②はドラッグストアの店舗数推移を示したものですが、ドラッグストアやCVSを筆頭に、小売業のスクラップ&ビルドは益々加速しています。小売店への営業活動において、自社帳合や自社商品のシェアを高めるために取り組んでいる商品陳列を中心とした店頭支援業務の負担が増大していると考えられます。

 

(出所:日本チェーンドラッグストア協会)
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 次に、小売店の出店エリア拡大に伴う移動時間の増加が挙げられます。担当する小売業の新規出店は遠隔地が増え、時には宿泊を伴う場合も発生するなど、拘束時間が増えてきています。

 

 こうした実態は、セールスの業務時間を月別にグラフ化してみると更に良く見えてきます。図表③はあるメーカーセールスの業務時間を年間平均を1.0として月別に指数化したものです。

 

(出所:(株)トータルマネジメントビジネス社調べ)
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 この事例では、新店陳列や棚替陳列が集中している時期に結果的に業務時間が拡大していることが見えてきました。内勤処理や企画書作成に割く時間が確保できず、結果的に総労働時間が増えていることがわかります。

 

 では、どうすれば良いのか?セールスの増員や、得意先対応の業務量を削減することが出来ないと仮定すると、まずはベースとなる業務時間を超える月に絞って、はみ出す部分をどうすれば良いかを考えるのが基本です。

 

 特定の時期に増える業務内容をアウトソーシング出来れば、セールスの人数を変えることなく、業務量の弾力性に対応することが可能となります。では、アウトソーシングするとしても、そのコストはどのように考えれば良いのでしょうか。

 

 次回は、セールスのコストについて考えてみます。

 

<著者プロフィール>

フィールドマーチャンダイジング(FMD)研究会
細野英一郎(会長)・石野真博(事務局長)

 小売業における店頭販促支援、商品陳列などのフィールドマーチャンダイジング(FMD)業務を、メーカーや卸に代わって実施する事業者8社が集まり、2016年1月設立。
 設立の目的には、同研究会に加盟する各事業者が法令を順守し、従事するスタッフの価値や技術を高めることで、アウトソーシングしやすい『安心して任せられる仕組みづくり』を整備することを掲げている。
 スタッフの陳列スキルアップに向け、加盟各社のノウハウを集めた陳列マニュアルを整備し、スタッフ教育を実施。現場でのキャリアやスキルを基準としたFMD陳列士という資格制度を導入し、既に全国で150名の陳列士が活躍している。

 

【FMD研究会】 https://www.fmdkkk.com/

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