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2017年5月15日

第12回
合挽き肉のF(頻度)から見たマーチャンダイジング戦略!

 今回は、畜産部門の代表的な商品、合挽き肉について、F(頻度)の視点からID-POS分析によるマーチャンダイジング戦略を解説します。合挽き肉は畜産部門の中でも利用用途が広く、鮮度が重視され、来店動機と関係の深い商品です。

 

 図表はその合挽き肉の最重点商品の単品(SKU)の年間購入顧客7,999人、一人一人の年間F(頻度)を分析し、SAB-Z顧客に分解したものです。この対象顧客は約10万人ですので、購入率は約8%の商品といえ、極めて高い支持率です。まずは、右側の図表ですが、Z顧客(年間1.0回)が、5,111人、63.9%であり、グロサリーに近い比率です。日配の約40%とは違い、意外に生鮮食品、惣菜のZ比率は高いのが特徴といえます。結果、リピート顧客は約40%となります。その内訳ですが、最も多いランクがBランクの1,527人、19.1%、ついで、Aランク13.4%、Sランク3.7%となります。したがって、合挽き肉のID-POS分析によるマーチャンダイジング戦略は翌年、1年かけて、どうやって、約60%の新規顧客を売場で集客するかを考えることにあるといえます。

 そして、そのカギを握るのが左の図の下図、Z顧客と店舗との関係を示したものです。この図は合挽き肉の5,111人のZ顧客が店舗に年間何回来店したかを表しています。図を見ると、最多、年間約700回、すなわち、1日2回以上来店している顧客から、1回しか来店しない顧客までまちまちであり、しかも、平均は約150回近く来店している顧客であることがわかります。

 

 この実態から合挽き肉のID-POS分析によるマーチャンダイジング戦略の方針が浮かび上がります。最優先課題は、まず、合挽き肉のZ顧客をB顧客、すなわち、翌年2回購入してもらうように店内で働きかけることです。そして、次の優先順位は0顧客、すなわち、まだ合挽き肉を店内で年間1回も購入していない顧客に購入を促す、Z顧客になってもらうことです。0顧客は対象顧客が約10万人ですので、約9万5千人いるといえ、膨大な0顧客が来店しているといえます。

 

 このように、合挽き肉のID-POS分析によるマーチャンダイジング戦略は、約60%のZ顧客への対応が優先課題であり、ここを固めた上で、次の課題、リピーター約40%への還元政策を検討することがポイントといえます。

 

 続く、・・

 

 次回は、水産の重点商品、まぐろサクを取り上げ、F(頻度)をどうイメージし、マーチャンダイジング戦略を構築するかを解説します。

 

【著者プロフィール】
株式会社IDプラスアイ
鈴木 聖一


1988年(株)船井総合研究所入社。
食品スーパーの活性化に携わり、PI値によるマーチャンダイジング手法を確立。1998年(有)PI研究所を設立。POS分析から見えてくるメーカーや小売業の効果的な売場づくり提案を主な活動とする。近年はPOSからID付POSへの発展とともに、2013年(株)IDプラスアイを設立。顧客IDに基づくマーケティング戦略、Z理論を提唱している。

ブログ:http://www.pipi.cocolog-nifty.com/

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