ホーム   特集&連載    DRMオンライン・オリジナル    ID-POS分析によるマーチャンダイジング戦略のすすめ 
記事タイトルバナー
2017年3月6日

第7回
スーパードライのF(頻度)から見たマーチャンダイジング戦略!

 前回、バナナのF(頻度)から見たマーチャンダイジング戦略を詳しく解説しましたので、さらにF(頻度)をイメージとしてつかむために、食品スーパーで実際に販売している代表的な商品をいくつか取り上げたいと思います。

 

 図表は酒部門の超重点商品、ビールのスーパードライの単品(SKU)の年間購入顧客3,211人、一人一人の年間F(頻度)を分析し、SAB-Z顧客に分解したものです。まずは、右側の図表ですが、何といってもZ顧客(年間1.0回)が圧倒的であり、1,959人、61%であることがわかります。ちなみに、バナナの年間Z顧客は48.4%、約50%でしたので、それをさらに上回る比率です。したがって、この瞬間に、スーパードライの最優先のID-POS分析によるマーチャンダイジング戦略は翌年、1年かけて、どうやって、約60%の新規顧客を売場で集客するかを考えることにあるといえます。

 そして、そのカギを握るのが左の図の下図、Z顧客と店舗との関係を示したものです。この図はスーパードライの1,959人のZ顧客が店舗に年間何回来店しているかを表しています。図を見ると、最多、年間1,200回、すなわち、1日3回来店している顧客から、1回しか来店しない顧客までまちまちであり、しかも、平均は約200回近く来店している顧客であることがわかります。ここに、今後の潜在需要が潜んでいるといえ、この顧客にどう売場で働きかけるかが最優先課題といえます。さらに、重要なことはスーパードライを購入する顧客は年間3,211人ですが、それ以外の顧客は年間1度も店舗で購入経験がない顧客であり、この顧客、すなわち、0頻度顧客が膨大な数、存在するということです。今回のID-POS分析は年間約10万人の来店顧客を分析していますので、ざっと9万7千人弱はスーパードライを年間1度も購入せずに店舗を後にしています。ここにどう働きかけるかが次のマーチャンダイジング戦略の大きな課題といえます。

 

 さて、Z顧客以外の約40%のリピート顧客ですが、B顧客(下位10%の年間F(頻度)2.0回)が481人、15.0%、S顧客(上位10%のF(頻度))が125人、3.9%、残りのA顧客が646人、20.1%となります。

 

 このように、最優先のZ顧客へのマーチャンダイジング戦略が固まったら、このリピーターへの還元政策を検討することが次の課題といえます。

 

 続く、・・

 

 次回は、食品の代表的な商品、ハウスバーモンドカレーを取り上げ、F(頻度)をどうイメージし、マーチャンダイジング戦略を構築するかを解説します。

 

【著者プロフィール】
株式会社IDプラスアイ
鈴木 聖一


1988年(株)船井総合研究所入社。
食品スーパーの活性化に携わり、PI値によるマーチャンダイジング手法を確立。1998年(有)PI研究所を設立。POS分析から見えてくるメーカーや小売業の効果的な売場づくり提案を主な活動とする。近年はPOSからID付POSへの発展とともに、2013年(株)IDプラスアイを設立。顧客IDに基づくマーケティング戦略、Z理論を提唱している。

ブログ:http://www.pipi.cocolog-nifty.com/

ID-POSデータの実践的な活用を目指すなら「ID-POS協働研究フォーラム」をお勧めします。ご案内のサイトはこちらをご参照ください。

【ID-POS協働研究フォーラムのご案内】
 指導コンサルタント: 鈴木聖一(株式会社IDプラスアイ)

ID-POS協働研究フォーラムは、データ分析と売場での実証実験を組み合わせて、店頭マーケティングの知見を高める環境をご提供します。

コープネット事業連合、中部薬品の小売業2社のID-POS分析データと充実した実験環境をご提供します。
お申込み・お問い合わせをお待ちしています。

1.ID-POS分析システムをご提供
ID-POSデータ(過去2年間の生鮮食品を含むすべての商品)とその分析に必要なツールは、Webブラウザ上で提供。豊富な出力フォームをご用意。
2.ID-POSの活用方法、データ分析や実証実験の仮説・検証をサポート
会員企業が参加する研究会では事例や知識を共有。個別に課題を解決するサポートプログラムもご用意。
3.実験店舗数が拡大、切れ目ない実験環境を確立
2017年4月現在の実験可能店舗は12店舗(コープみらい:6店舗、中部薬品:6店舗)。年間を通して、すべての期間での実験環境をご用意。

データ提供および店頭実験ご協力:生活協同組合連合会コープネット事業連合、中部薬品株式会社

お申し込み・お問い合わせ先:
 ID-POS協働研究フォーラム運営事務局 http://id-f1.seil-asp.net/forum/
 株式会社サイバーリンクス (栗本、青野)
 〒420-0851 静岡県静岡市葵区黒金町11-7 駅前ビル3F
 TEL:054-260-4710 FAX:054-254-1144
 Mail:id-forum@cyber-l.co.jp

 

 
 

連載バックナンバー

Special topics