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第1684回

2017年1月18日

アイリスオーヤマ大山健太郎社長 賀詞交歓会挨拶抄録(1)

千田 直哉

2017年1月12日(木)。アイリスオーヤマ(宮城県)グループの合同賀詞交歓会が開催された(@ホテルメトロポリタン仙台)。大山健太郎アイリスグループ会長兼アイリスオーヤマ社長の年頭挨拶を抄録する(談:文責・千田直哉)

 

 あけましておめでとうございます。

 今年は酉年。今年は6回目の年男となるので72歳になる。

 若い時分の酉年男は、“バタバタ貧乏”と言われ、この言葉通りに、私もバタバタとしており貧乏だった。

 その後、鳥瞰的な視点から、さまざまな事業やビジネスを構想し今のアイリスグループが出来上がっていった。

 今年は、グローバルに大いに飛躍する1年にしていきたい。

 

 周知のように、当社は、「ホームソリューション」をコンセプトに掲げ、ユーザーインの需要創造あるいはメーカーベンダーの市場創造に専心することで、今の規模の企業に成長することができた。

 6年前に東日本大震災が起こった際には全国各地からご支援を被災地にいただいた。

 被災地を代表する企業の1つとしては、震災の経験を受けて、「ホームソリューション」というコンセプトから「ジャパンソリューション」に変えた。

 日本の抱えている課題に、当社ができる範囲の解決策を提供しながら、ビジネスを展開する形で新しい事業を立ち上げて行った。

 

 その1つの柱は、日本の節電に貢献するLED(発光ダイオード)照明である。

 

 2つめは、大阪に本拠を構える家電メーカーが苦戦をしリストラを断行する中で、当社が優秀な人材の雇用受け皿となり、新たなる家電製品の需要創造を行ったことである。

 

 3つめは、東北の基幹産業であるコメづくりに目を向けた。コメの内需がなかなか伸びない中で舞台アグリイノベーション(宮城県/針生信夫社長)を設立し、精米事業に参入した。東北地方のコメの全国販売や海外への輸出を行っている。

 

 しかし2013年から2015年にかけては、「ジャパンソリューション」の助走の時であったため、苦戦を強いられた。賀詞交歓会でも、過去3年間は、あまり元気の良い話はできなかった。

 だが、2016年にアイリスは大きく変わることができた。

 ようやく3本柱の花が咲きかけてきた。

 

 LED照明においては、過当競争で撤退する企業があまたある中で、アイリスオーヤマは2016年に地域密着の多店舗展開に乗り出した。北海道から沖縄県の節電を思案している企業への提案が奏功した。2016年は、一般財団法人省エネルギーセンター(東京都/藤洋作会長)が経済産業省の後援を受け主催する省エネ大賞を頂戴した。過去5年間で3回の受賞は、業界では初めての快挙と言っていい。

 これは、当社のLED照明の技術力が評価されたものと自負している。

 

 もうひとつは、家電製品の分野だ。みなさんからよくご指摘を受けるのは、「なぜ、厳しい家電市場に足を踏み入れるんだ?」という疑問である。ブランド力のある大手メーカーでさえも、赤字で撤退する時代だ。しかしアイリスオーヤマはあえてその渦中に飛び込んだ。もちろん勝算があったからだ。それは、従来目線ではなく、ユーザーインで開発する「なるほど家電」。日本の消費者の要望に即した製品開発をしようと努めた。その根幹をなすアイデアや発想はわれわれがもっとも得意とする分野のひとつだ。

 そして3年前から大阪R&D(リサーチ&デベロップメント)センターに60人近いスタッフが常駐している。その中から、生活家電や調理家電、季節家電など幅広く家電製品を開発している。

 昨年はヒットを連発した。そして、今春には白物家電であるエアコンを発売する。アイリスオーヤマは家電メーカーにも変身したということである。

 

 3つめの精米事業の最大の特徴は低温製法だ。うまみ成分が2割増えたおいしいコメをつくることができるので、単に白米だけではなく、切り餅や鏡餅のようなお餅も扱い、より付加価値の高い品揃えをしていく。

 2016年は、当社の低温製法米がセブン&アイ・ホールディングス(東京都/井阪隆一社長)のプライベートブランド(PB)である「セブンプレミアム」に採用され、取り扱い開始となった。今後、コンビニエンスストア各社の定番商品としても入っていく。もちろん、各地のホームセンターや食品スーパーにも並んでいる。さらには、海外輸出もしている。

 東北地方は、おいしいコメをつくっているのだが、これまで関西エリアなどで東北のコメを買うことは難しかった。しかし、われわれのメーカーベンダーのネットワークを駆使すれば、日本全国の消費者に東北のおいしいコメをお届けすることが可能だ。その意味でも、現在は、東北地方のコメづくりに大きく貢献できているのではないかと思っている。

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