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2016年9月1日

<プロユース>
Case Study ●綿半ホームエイド 綿半スーパーセンター塩尻店
品質やデザイン重視傾向が強まる
価格志向層との二極化が進行中

Diamond Home Center

REPORT

Pro use

プロユース
Case Study●綿半ホームエイド 綿半スーパーセンター塩尻店


品質やデザイン重視傾向が強まる
価格志向層との二極化が進行中

プロユース部門を強化するホームセンター(HC)が増えているが、商品政策(MD)戦略の基本方針は企業によって異なる。長野県を中心に、HCやスーパーセンター(SuC)業態を展開する綿半ホームエイドは、ワーク関連の売場強化を拡大するなかで、顧客ターゲットや、店舗周辺の需要を踏まえた品揃えの絞り込みを行い、手袋や長靴を強化するなど独自のMDを展開する。 (本誌:上明戸聡)

 

● 農作業需要の高い地域特性に対応

 

2015年11月オープンの綿半スーパーセンター塩尻店(長野県塩尻市)
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株式会社綿半ホームエイド 商品部 グループ長
浅輪淳司氏

 綿半ホームエイドは、生鮮や惣菜を含む食品を広く扱うSuC業態の強化を図っており、従来型の日用品やDIY関連商品を提供するHCとは異なる客層を意識したMDを展開している。2015年11月にオープンした綿半スーパーセンター塩尻店も、HCとスーパーマーケットを合わせた業態特性を持っており、女性顧客層の比率が高いほか、来店頻度も一般的なHCと比較して高いのが特徴だ。

 同社商品部グループ長の浅輪淳司氏は、同社のプロユース部門における基本的な戦略について次のように説明する。

 「品揃えについてはプロやセミプロまでのニーズに対応できるよう幅を取っていますが、地域需要の高い商品については、重点的に強化を図っています。塩尻店周辺は兼業を含む農家が多いため、農作業向けの作業用手袋や長靴などの需要が高いのが特徴です。またウエアについても農作業に適した商品が売れる傾向にあります。まずはこうしたカテゴリーについて、品揃えを強化しています」。

 一方、本格的な工具なども一定の程度は売れているので、建築・土木関係のプロ需要もあることは間違いないが、プロユース部門における顧客ターゲットのボリュームゾーンは農作業を行う人、とくに女性を中心とする層だという。塩尻店の場合は営業時間も9時30分から21時まで。早朝のプロ需要を意識した設定にはしていない。

 浅輪氏がグループ長として統括しているのは、DIY(日曜大工、プロユースを含む)、資材、園芸・グリーン、インテリアなど。主婦層の来店客が多いなかで、作業用品をついで買いしていくケースが多いという。また男性客については、主婦と一緒に週末に来店し、必要な用品や用具を購入していくという週末型の購買行動が多いのも特徴だ。

 

● カテゴリー別にめりはりのある品揃えと価格戦略

 

高さのあるゴンドラでワイドに展開する手袋コーナー。使用見本を随所に設置する
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同店でニーズの高い長靴コーナー。カラーバリエーションやサイズも充実している
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 こうした特性を持つため、ワーク関連売場では売れ筋カテゴリーの品揃えを強化し、大胆に大きく売場展開する一方、需要が高くない商品は棚本数を絞り込んでいる。全体として、ベーシックな商品カテゴリーをカバーする一方、ニーズに対応しためりはりのある売場展開が特徴となっている。動線は、メーンの入口から食品売場を経て、ハード部門に回る動きを想定しており、ワーク部門はもうひとつの出入口近くに向かう主通路に面したスペースで展開している。

 とくに目立つのが作業用手袋売場で、農作業向けの汎用性の高い商品をはじめ、特殊用途の手袋まで多様に取り揃えている。

 「ワーク関連の売場は240㎝と、高さのあるゴンドラを使用して、ゴンドラ1本当たりの品数を増やしています。背の低いゴンドラを使用すると、商品選びのときにお客さまが歩く距離が長くなりがちなので、なるべく集中的に展開できるようにしています」(浅輪氏)。

 主通路に面した作業用手袋コーナーの品揃えは圧巻だ。売場は背抜きタイプ、オールコートタイプ、使い捨て手袋、合成皮革手袋、特殊用途手袋など、種類別にコーナー分けされ高く、ワイドに広がっている。

 ワークウエアや長靴などは、ブランド商品を揃える一方、値ごろ感のあるゾーンの商品を強化している。安全靴についてもカジュアル志向が強まっているが、中心的な価格帯が上昇傾向にあるため、それに合わせてボトムを削り、3000~5000円程度の価格帯の強化を図っているという。

 

● 季節訴求型商品は通路でアウト展開

 

安全靴やスニーカーコーナーはブランド商品の棚陳列と箱陳列を併用。今後は箱陳列を強化していく方針だ
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ジャンパー、パンツなどのウエアは種類別・サイズ別に一列で展開する
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 浅輪氏は近年のワーク関連市場の傾向について、「やはり機能・性能を大前提として、デザイン性やファッション性を求める傾向が強まっています。ワークウエアにしてもさまざまなデザインやカラーの中から気に入ったものを選びたいというお客さまが多い。ただし価格も重要。高価格帯の商品は、より見せ方や情報発信を考えていく必要があります」という。

 その意味で、まずベーシックなカテゴリーについては定番売場を固定化する一方、季節商品などは通路でアウト展開する、季節ごとのニーズを反映した商品を強化するなどの工夫を行っている。

 浅輪氏は「夏場の農作業用の帽子や虫除け、手袋などは、品揃えを強化してカラフルに売場展開し、多様な選択肢を提供するようにしています。長野県はかなり広く、気候や積雪量にも地域差があります。そのため秋・冬商品については、出店地域のニーズに沿った品揃えを各店が検討できるようにしています。近年は気候が不安定なので、売場を変更する時期も天候に合わせて柔軟に決定するようにしています」と言う。

 業態特性と顧客特性を踏まえて売れ筋を絞り込み、同時に部門全体としては、プロニーズにもプロ以外のニーズにも幅広く対応できる売場づくりを実現している。

 

通路の催事コーナーで展開する帽子コーナーは夏に需要が高まる売れ筋商品。デザインやカラーバリエーションが充実
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虫除けネット付きの帽子も季節商品。長野県は虫の少ない気候だが、虫を媒介する伝染病などが話題になると、売れ行きが向上する
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