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2016年3月1日

【日立システムズ】
スマートデバイスを活用し店舗業務の効率化と
コスト削減を支援するサービスを販売開始

ハンディターミナルや通信機能、携帯情報端末の機能を


スマホやタブレットに集約

日立システムズ
スマートデバイスを活用し、
店舗業務の効率化と
コスト削減を支援するサービスを
販売開始

 

流通店舗や倉庫などのバックヤード業務に、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスを活用して業務効率化を検討している企業は少なくない。しかし、各種の業務を一台のスマートデバイスに集約するためには、それぞれ業務ごとのアプリを活用したり個別のソリューションを導入したりという煩雑さがある。日立システムズはこのほど、各種の業務システムをクラウドで一括提供するサービス「スマートデバイス業務支援」の販売を開始した。

 

 一台のスマホやタブレットで店舗業務などに対応

 

日立システムズ
産業・流通情報サービス
第二事業部
西日本システム本部
第三システム部
第一グループ 主任技師
佐野修一 氏

日立システムズ
中部支社
営業本部流通営業部
舘祐輝 氏

 量販店や専門店の店舗スタッフは、店内の連絡用に使用するトランシーバーやインカム、外部との連絡用にPHSやスマートフォン、在庫状況の確認や発注に使用する専用の情報端末といった複数の情報機器を携行しなければならず効率的とは言えないのが実情。そこでスマホやタブレットなどスマートデバイスを導入し、店舗内外での通話や在庫の確認・発注作業、ToDo管理などさまざまな作業を一台の情報端末に集約しようという企業は多い。

 しかし現実的には、これまでにスマートデバイスを導入した企業でも、デバイス管理の煩雑さや使用したい機能が完備されていないので使いにくいといった問題から、導入したものの使われていないケースが多いようだ。

  また、業務に対応したハードウェアやソフトウェアがそろっている専用端末の場合、「端末自体が高価であり、さらに専用の開発言語を用いるためシステムの自由度が少なく開発コストも大きくなりがち」(佐野修一氏)という。

  日立システムズが提供するクラウドサービス「スマートデバイス業務支援」は、こうした問題を解決し、流通業や製造業、サービス業などの現場でより使いやすいソリューションとして設計されている。佐野氏は「スマホやタブレットならば価格も安く、故障した時でもすぐに代替機種に交換できる。これまではスマートデバイスを導入して使いきれていない企業も多かったが、業務に必要な機能を統合してクラウド化したことで導入しやすさを追求した」と新サービスの活用メリットを語る。

 

 MDMにより業務に必要なセキュリティ対策も強化

 

 「スマートデバイス業務支援」は、ソフトウェアPBXによる内線・外線の音声通話機能、本部と店舗間のコミュニケーション向上のためのToDo管理機能などを提供する。もちろんスマートデバイスを業務に使用するために必要なセキュリティ機能も搭載。セキュリティに関してはMDM(モバイルデバイス管理機能)で提供し、不正アクセスやウィルス感染から端末やシステムを保護するだけでなく、万一スマートデバイスを紛失しても本部からデータを消去するといったワイプ機能も実装できる。

 汎用のスマホやタブレットを使用することは、端末コストや開発コストの安さだけではなく、必要ならば汎用のアプリを自由に選んで利用することも可能になる。たとえばインバウンドの外国人観光客の増加に対応して店舗スタッフが翻訳サービスを利用することや、地図情報を活用するなどといったシーンにも対応できる。

 さらに日立システムズが流通業などに向けて販売管理やPOSアプリケーションなどを統合ソリューションとして提供している「FutureStage 量販店向け本部店舗システム」および「FutureStage 専門店向け本部店舗システム」とデータ連携することも可能。「基幹システム連携はスマートデバイス業務支援の重要な機能のひとつ。FutureStageはもちろん、ほかの基幹システムであっても連携できる」(佐野氏)と、「スマートデバイス業務支援」自体の汎用性の高さをアピールする。

 現状ではOSにAndroidを搭載しているスマホやタブレットが対象となっているが、要望があればiOSにも対応する。引き合い状況を見ると、バーコードリーダーを搭載した端末のニーズが高いようだ。

スマートデバイス業務支援

音声コミュニケーション

●IP電話…内線、外線(050番号)グループトーク
インカム/トランシーバー

本部拠点間コミュニケーション

●ToDo管理
本部指示、拠点報告、お知らせ通知

モバイルデバイス管理・セキュリティ

●アプリケーション配信管理●利用機能制限
●盗難対策(遠隔ロック、データ削除)
※画面は、アルデリアネットワークス社 Vectant SDM

基幹システム連携

●FutureStage基幹システム連携
商品照会、在庫照会、発注、検品など
※基幹システム連携機能は今後開発予定

 
 

 

 推奨端末に防水性や耐衝撃性に優れた米ゼブラ製を採用

 

推奨端末となっている米ゼブラ・テクノロジーズ製『TC55』は通常のスマホにバーコードリーダーを搭載

 「スマートデバイス業務支援」はこれらスマホやタブレットなどで利用できるが、顧客の要望に応えて推奨端末も用意している。それが米ゼブラ・テクノロジーズ製のスマホだ。もともと旧モトローラ・ソリューションズ製のデバイスで、同社の一事業部門であったスキャナー、バーコードリーダー大手のシンボルテクノロジーが提供していた製品。2014年にゼブラ・テクノロジーズが同事業を買収し、企業向けのデバイス事業を継承している。「推奨端末となっている『TC55』は通常のスマホにバーコードリーダーも搭載している。それだけでなく高い防水性や耐衝撃性も持ち流通業や物流業、製造業の現場での使用にも耐えるスペックを備えている」(舘祐輝氏)ことがポイント。さらに顧客の要求するスマホやタブレットがあれば、日立システムズで提供する体制も整えた。また、業務に使用するデバイスについては、アプリをダウンロードするなど初期設定を行うキッティングから、故障や破損に備えて顧客と相談したうえで必要な数の予備機を用意するなどの運用管理も日立システムズにアウトソーシングできる。「当社のコンタクトセンターや全国のサービス拠点を活用することで、運用支援や故障対応なども迅速にできる」(舘氏)とサポート体制も充実している。

 「スマートデバイス業務支援」のサービス提供価格は、内線や外線など音声通話が一台あたり月額600円から、MDMによるセキュリティ管理が同300円から、ToDo管理機能が同300円からなどとなっている。これに加えてサービス導入時に初期費用が必要となる。日立システムズではコスト削減や接客効率向上ニーズを背景に、2020年度末までに累計6億円の売上をめざしている。

 

 近く大手ホームセンターでの実稼働がスタート

 

 佐野氏によれば、すでに大手ホームセンターでの本格導入に向けた試験稼働がスタートしているという。店舗フロアの広いホームセンターなどでは、トランシーバーを通じた店舗内のコミュニケーションだけではなく、取引先や本部など外部との電話連絡、受発注といったデータ連携業務が発生する。店舗スタッフはそれぞれの端末を携行するだけでなく、ドライバーなどの工具類を装備に加える場合もある。当然だが携行するものは少ないほうが作業負荷も小さくなるため、ホームセンターは、日立システムズの「スマートデバイス業務支援」のファーストユーザーとしてジャストフィットするということだろう。

 同社ではたとえば前さばき用のPOS機能であったり、それに伴うクレジットカードや会員カードの読み取り機能など、継続して「スマートデバイス業務支援」のサービスメニュー拡充を行っていく考えだ。

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