ホーム   特集&連載    Retail Technology 
記事タイトルバナー
2016年3月1日

「顧客のDNA」と「商品のDNA」から
ターゲット顧客にリーチ

インテージ「Genometrics」

「顧客のDNA」と「商品のDNA」から
ターゲット顧客にリーチ

人口減少、高齢化といった社会背景から、流通業は絶対的な消費量の縮減という問題に直面していくことになる。その中で売上げを拡大するためには、多様化する嗜好に対応し顧客ひとりひとりの売上げを最大化するマーケティングが不可欠になる。さらにリアル店舗からWeb、ソーシャルネットワーク、モバイルアプリと顧客接点も拡大。それぞれのチャネルをどのように活用して、いかに効果的に顧客にアプローチするかという戦略が必要だ。つまり「顧客を知る」ことが重要になってくるわけだ。インテージが提供する「Genometrics=ゲノメトリクス」は、顧客を知るための分析サービス。長年、流通に関わる分野でデータ分析を行ってきたインテージは、同社の強みである生活者を知るリサーチとそこから得られた結果を活用する分析技術、これらを読みとく人材によって小売業向けのサービスをさらに強化している。

 

顧客のDNAと商品のDNAのマッチングが重要

 

野口守彦 氏

  消費市場が縮小し、商品は飽和状態。価格競争にも限度があり、さらに顧客はマルチチャネルでアクセスする。市場が大きく変化しているなかで、多くの流通業はそうした変化に対応できていないのが実情だ。データ分析を基本としたマーケティングの必要性がいわれていても、組織的に対応できないだけでなく従来からの習慣に縛られている、というケースは多いだろう。インテージは従来の「生活者を知る」というアプローチをさらに強化し、小売業における具体的な施策への展開、プラットフォーム提供による活用シーンの拡張、商品開発、店舗開発、事業開発プロセスまで幅広く支援する。その1つとして、小売業向けのデータ分析サービス「ゲノメトリクス」を開発した。

 ID-POSの普及により、顧客それぞれが何を買っているかというレベルまで把握できるようになった。しかし、顧客のニーズまでを定量的に測ることは難しい。そこでクローズアップされるようになったのが「顧客のDNA」と「商品のDNA」だ。「顧客のDNA」は、顧客それぞれのニーズや暮らしにフォーカスし、顧客の価値観をスコア化したもの。一方「商品のDNA」は、一つひとつの商品がどのような価値観を持っている人に買われているかというデータをスコア化する。

 

データ分析で顧客にどれだけ近づけるかがカギ

 

 インテージの分析サービス「ゲノメトリクス」は、「顧客のDNA」と「商品のDNA」を用いたビッグデータ活用サービスだ。同社が手がけている最大5万人の全国消費者購買パネル「SCI」データをもとに、「商品のDNA」としてデータ化する。これにより生活者のリアルな購買情報を収集しビッグデータ解析に生かせることや、精度の高い顧客のプロファイリングとマーケティングが可能になる。インテージはもともと、流通業のPOSデータを分析し、そのデータをメーカーや卸に提供するというビジネスを展開してきた。メーカーや卸は、売れている商品を把握し、棚割提案や商品の品揃えを拡充するといったアクションにつなげるというわけだ。

 「人口減少や嗜好の多様化など流通業を取り巻く環境は変化を続ける。さらに年間30万アイテム以上の商品が市場に出回る状況では、顧客が何を求め、どこで何を買っているのかというリアルな情報に価値がある。顧客にどれだけ近づくかが売上アップのカギになる」(野口守彦・マーケティングイノベーション本部リテールサービス部部長)というように、顧客のリアルな情報をどのように収集し分析するか、そして実際の展開にどのようにつなげるかが重要になる。

 

アンケートで消費者の生の声を収集

 

上田有希子 氏

 一連のPDCAサイクルを回すために顧客情報が起点になる。ところが「最初のP、つまりプランのためにはデータの裏付けが不可欠。PがなければDoもない。しかしプランニングの段階のみでは売上アップに直結しないとしてデータ分析を主軸としたマーケティングは遠ざけられるケースが多い」(野口部長)のだという。そこで、顧客を知り、具体的な施策展開(Do)につながる流通向けサービスとして構築したのが「ゲノメトリクス」というわけだ。

  リアルな5万人のモニターの購買行動や価値観をベースにしているのが「ゲノメトリクス」の強みだ。「モニターに対するアンケートは消費者の生の声。『商品のDNA』には、これにより把握した消費者の価値観が反映されている。そして『商品のDNA』を用いたプロファイリングは、精確性という点では70%程度の確度を持っている」(リテールサービス部の上田有希子氏)という。

 一般的なCRMでは、性別や年齢までは把握できても、顧客の家庭環境や家族構成、ライフステージの変化まで詳細に推定することは困難だ。しかし「ゲノメトリクス」ならば、「商品のDNA」がベースになるので、「顧客のライフステージの変化で購買行動も変化する。その変化の内容も購買した商品のDNAと突き合わせれば、赤ちゃんが生まれたとか親の介護をするようになったというような変化がわかり、その結果として購買する商品の変化がわかる」(同)。

 

Special topics