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2009年10月20日

新たな潮流に立ち向かうコンビニエンスストアとFCビジネスのポテンシャル

ひじ(土に点)方 清

社団法人日本フランチャイズチェーン協会会長 株式会社サークルKサンクス取締役会長 ひじ(土に点)方 清

潮目の変化を読み取り新たな成長戦略を

 

 2008年秋のリーマンショックに端を発して世界同時不況の局面に陥り景気低迷が続いている。それとともに国内要因として少子高齢化や消費者嗜好の多様化への対応という課題が浮上してきた。コンビニ業界を例にとれば2000年以降、2007年まで業界全体の売上は一貫して右肩上がりの成長を続けてきた。しかしこの間、2000年以降はコンビニ各社のし烈な出店競争や異業種との競争が激しくなったことで既存店の売上は前年割れが続いている。昨年、コンビニ業界が百貨店業界の売上を上回ったがタスポ効果が終わった今、既存店には厳しい状況が続いている。こうした状況から、私個人としては2000年に実は大きな消費構造における地殻変動が始まっていたのではないかと考えている。


 その要因を「経済的要因」と「社会的要因の2つに分けて考えてみたい。経済的要因としては出店競争の激化や異業種、例えばドラッグストアとの競争の拡大やSMの長時間営業などが挙げられる。また社会的要因としては消費構造の変化や就業構造が多彩となり結果的に低所得者層が拡大したこと。これにより消費動向が圧倒的に低価格重視の傾向へと変化した。実はこうした変化で潮流が変わる、つまり潮目の変化が起きているのではないかと考えざるを得ない。


 特にこの10年間にコンビニ業界は市場の変化に対応するためにこれからあげる3つの変革を進めてきた。第1にインターネット社会に合わせた新しい利便性の提供である。店頭マルチメディア端末を店内に設置しインターネットで予約したチケットの発券を行ったりインターネット通販で注文した商品をコンビニで受け取ったりするサービスだ。第2に金融サービス取り扱いによる利便性の提供である。2009年3月末のコンビニATMの設置台数は3万2737台。コンビニ全体で4万2000店以上あるので約80%の店舗にATMが設置されている。さらに公共料金などの収納代行や電子マネーでの支払いといった利便性を提供している。3番目にその他の利便性提供としてはマルチコピー機の設置や商品の宅配サービスなどもあげられる。


 潮目の変化を読み、それに対応することで日本のコンビニ業態は世界に誇れるビジネスモデルに成長した。逆にコンビニ発祥国である米国には伝統的なスタイルのコンビニはほとんど姿を消しつつある。その理由はGMSやディスカウントショップの安売り競争に引き込まれたからである。「安く売る」以外に武器を持っていなかったわけだ。それに対してコンビニが日本で成功した要因を一言で言えば「コンビニが小売業を科学した」ということ。イノベーションを進める過程で高度な情報システムが構築され、川上に位置するメーカーから川下まで必要な情報マネジメントによるサプライチェーンの高度化も実現した。また、FC展開で重要な会計や教育、物流といったシステム改 革を常にブラッシュアップしてきた。

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