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第1656回

2015年11月11日

サミット “逆モータリゼーション”に挑む

千田 直哉

 サミット(東京都/田尻一社長)は、2016年3月期第2四半期の決算を発表した。

 連結の営業収益は1324億9800万円(対前期比4.3%増)、営業利益は31億3200万円(同52.5%増)、経常利益は30億700万円(同58.7%増)、中間(当期)純利益は19億9800万円(同65.1%増)と好調そのもの。しかしながら、田尻社長の顔に笑顔はなく、むしろ危機感を前面に打ち出していた。

 どうしてなのか? 以下では、田尻社長の発言をまとめた。(談:文責・千田直哉)

 

 2015年度の上期は、青果物などの相場高、円安を受けての製品値上げなどの影響を受け、商品単価が対前期比3.0%増になった。1人当たりの買い上げ点数は同1.4%減だったが、お客様単価が同1.5%増、お客様の数も同0.5%増となった結果、既存店舗の売上高は同2.0%増となった。

 

 お客様の数が微増に終わった大きな要因は、競合の店舗数が増えているためだ。大手を中心に出店意欲は依然旺盛だ。

 都心部では従来、半径4km商圏を考えていたが、現在は狭商圏化が進み2km~1.5kmといったところになっている。

 その結果、クルマでの移動もあまりしなくなっている。お客様は、自転車、徒歩での買物が中心になる。私は、この現象を“逆モータリゼーション”と呼んでいる。

 

 ということは、お客様の数を上げていくことはなかなか難しい。

 その中でもお客様の数を微増にできたのは前々年との関係によるものだ。2年前に大きな政策転換を図り、約2~3%のお客様が離れられた。そこから見た前年比になるので、本来であればお客様の数は2~3%増を達成したかった。

 

 その意味から言えば、買い上げ点数およびお客様単価をいかに上げていくかが大事な政策になってくる。

 実際、新MDの開発導入や「私の喫茶室」の設置などの施策に腐心してきた。

 だが、上期は残念ながら、それらがうまく機能したわけではなく、業績の大半は物価高に起因するものと受け止めている。

 

 下期は、青果の相場も落ち着きだしているので、上期のような単価増加傾向は緩むだろう。だから、なおさらのこと付加価値のある商品を販売して単価を上げることが求められている。ここにもっと注力していきたいところだ。(了)

 

 なお、サミットは、2016年3月通期(連結)では、営業収益2681億円(同4.9%増)、営業利益57億5000万円(同18.3%増)、経常利益54億3000万円(同18.6%増)、当期純利益28億5000万円(同21%増)を計画している。
 

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