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第1629回

2015年6月19日

アマゾンVS全産業

千田 直哉

「お金を豆腐のように数えたい」と言ったのは、ソフトバンク(東京都)の孫正義社長だ。そのココロは、「1丁、2丁」ならぬ、「1兆、2兆」ということになる。こんな感じで、快進撃を続けているのが米アマゾン・ドット・コムだ。342億ドル→480億ドル→611億ドル→744億ドルと売上を積み重ね直近の2014年度の売上高は889億ドル。100億ドルは1ドル=100円換算で1兆円なのでまさに孫社長が望んでいたような業績だ。

 

 全米に約4000万人の会員が存在する「アマゾンプライム」のサービス拡充も驚異的だ。年会費は99ドルと高額だがこれを支払えば、送料は無制限で無料。「プライム・インスタント・ビデオ」や「プライム・ミュージック」のストリーミングサービスも無料だから、映画・TV番組は見放題、たいていの音楽は聞き放題だ。アマゾンは、ソフト強化策としてオリジナルドラマの制作も進めており、『トランスパレント』はゴールデングローブ賞2部門を獲得。米で飛ぶ鳥を落とす勢いのオンラインDVDレンタル及び映像ストリーミング配信事業会社ネットフリックスもしっかり牽制している。

 

 すでにアマゾンの持つ品揃え、低価格、物流網、情報ネットワーク、使いやすさ、顧客熟知、レコメンド機能…にいかに対抗していくのかは全小売業者の大問題であることは間違いない。そして、いまや、全産業がアマゾンの動きに注視し、対策を講じなければいけない時代になった。 

 

『ダイヤモンド・チェーンストア』誌2015年7月1日号

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