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第10回

2015年1月26日

オリーブオイル、
健康ブームで拡大する市場と課題(その2)

(3)「エクストラバージン」とは何か

 

 ところで、市販されているオリーブオイルの大半には「エクストラバージン」と記されている。読者の皆様は「エクストラバージン」とはどのような意味かご存知だろうか?

 

 IOC(International Olive Council / 国際オリーブ協会)では、オリーブオイルの等級を以下のように定めている。エクストラバージンとは、オリーブオイルをそのまま絞った「バージンオイル」の中でも最上級のものを指す格付である。

 

表3 IOCによるオリーブオイルの分類

 

 IOCの基準は科学的な分析に加えて味覚・嗅覚による検査が必須条件とされている。IOCにより認定されたパネリストと呼ばれる鑑定士が味と香りを確かめ、一切の欠点がないと認められたものだけが「エクストラバージン」と名乗ることができる。

 

 「エクストラバージンオリーブオイル」はオリーブ本来の香りや風味をよく残しているため、サラダ等と共に生食するのに適している。ポリフェノールをはじめとする有用物質も多く、高い健康効果が期待できる。

 

 ただし、エクストラバージンオリーブオイルを作るのは容易ではない。オリーブオイルの天敵は酸化である。収穫したオリーブを放置しておくとみるみるうちに酸化し、酸度(※)が上昇すると共に味も香りも失われてしまう。エクストラバージンオリーブオイルを絞るならば、収穫から12時間以内に搾油し、酸素に触れないよう密封することが必要、と多田氏は語る。

 

 先に述べたとおり、日本におけるオリーブオイルの消費量は大幅に伸びているが、エクストラバージンをはじめとするオリーブオイルの等級の意味が十分に消費者に理解されているとは言いがたい。急速な消費拡大に消費者の知識が追いついていないのが、わが国のオリーブオイル市場第一の問題といえる。

 

※ 酸度:オリーブオイル内の脂肪酸のうちオレイン酸が遊離している割合。油脂は空気に晒されていると酸素と結合(酸化)して脂肪酸とグリセリンに分解される。酸度の低いオリーブオイルは、収穫後素早く搾油・密封して酸化を止めており、品質が高いとされる。

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