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第9回

2015年1月22日

オリーブオイル、
健康ブームで拡大する市場と課題(その1)

オリーブオイルの消費が伸びている。健康ブームのなか、カロリーの高さから消費が控えられ気味の「油」だが、オリーブオイルだけはその健康効果から高い注目を浴びている。しかし、オリーブオイルの消費の伸びに反し、日本人がオリーブオイルについて十分な知識を有しているとは言いがたい。例えばオリーブオイルのボトルにしばしば記されている「エクストラバージン」とは、どういう意味なのだろうか?

今回お話をいただいたのは、一般社団法人日本オリーブオイルソムリエ協会(http://www.oliveoil.or.jp)の理事長、多田俊哉氏である。日本オリーブオイルソムリエ協会は、オリーブオイルに関する正しい知識を生産者・流通業者・料理人・消費者に広めることで、日本オリーブオイル市場の健全な育成・成長を目指す団体である。味と香りでオリーブオイルの品質を見分けることのできる「オリーブオイルソムリエ」となるためのセミナーを開催している。今回は国内のオリーブオイル事情と、その課題についてお話を伺った。

 

(1)ここ20年で10倍になった日本のオリーブオイル市場

 

 もともと日本ではマイナーだったオリーブオイルという食材が大きくその消費を伸ばしたのはここ20年ほどである。オリーブオイルの輸入量の推移を見てみよう。

 

図表1・2:オリーブオイル輸入量の推移
出典:財務省貿易統計

 

 もともと‘90年代初頭までオリーブオイルはほとんど輸入されておらず、イタリア料理店などで細々と使われているに過ぎなかった。’90年代のいわゆる「イタメシ」ブームで輸入量が大幅に伸びるものの、「健康によい油」として特定健康保険用食品(トクホ)が注目されると輸入量の伸びは停滞する。’00年代の末にトクホ食用油の発ガン可能性が問題視されると「健康によい油」としてのオリーブオイルが再注目され、さらに「サラダに掛ける」「パンに塗る」あるいは「肌のケアに使う」などの新たな用途も広まったことで需要が再拡大している。2度のブームにより、ここ20年でオリーブオイルの輸入量は10倍になった。「主要なオリーブオイル消費国の中で、これほどの増加を見せている国は他にはありません」と多田氏は語る。

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